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ハッピーエンドにはもう飽きた!主人公が報われないバッドエンドの漫画5選


主人公の成長や成功を期待して漫画を読む人がいる一方で、主人公に都合が良すぎる展開に、うんざりする人もいますよね?
口には出せないけど、「主人公がどん底に陥る姿を見たい……」とダークな気持ちになる人もいることでしょう。

「他人の不幸は蜜の味」なんて言うこともありますよね。
今回は、ハッピーエンドとは一味ちがった主人公が報われないバッドエンドの結末を迎える漫画を5つ紹介します。

※バッドエンドの作品を自分で探したい方は、ネタバレにご注意ください

 

一条ゆかり『砂の城』

砂の城
一条ゆかり(著)、集英社

一昔前のフランスを舞台にした長編恋愛漫画。
大富豪ローム家に1人娘のナタリーが産まれた日、孤児のフランシスが引き取られたところから物語はスタートします。

身分の差がありながら、兄妹のように育てられたナタリーとフランシスは、成長するにつれて互いに愛し合うように。
しかし、ナタリーの両親の事故死がきっかけに、2人の仲は引き裂かれてしまいます。数年後にナタリーはフランシスと再会したのですが……。

 

本作の魅力は、絶妙なすれ違いと運命のいたずらで、ナタリーが幸せを掴み損ねるところ。1つの問題を解決したら、さらなる試練がナタリーを襲います。
心理描写が緻密に書かれた儚くて美しいナタリーの生涯を描いたストーリーは、純文学のような完成度の高さ。
悲恋にどっぷりと浸りたい人におすすめの1冊です。

 

鬼頭 莫宏『ぼくらの』

ぼくらの
鬼頭莫宏(著)、小学館

夏休みに自然学校に参加した15人の少年少女が、ココペリという男に騙されて、「ジアース」という巨大ロボットのパイロットになる契約を結びます。
この出来事は、少年少女の悲劇の始まりに過ぎなかったのです……。

 

本作の見どころは、どの道を選んでも15人の少年少女に救いがない点といえます。
ジアースで地球を脅かす敵を撃破しても、迎える結末は「死」のみ。戦いに勝っても負けても本当に救いがありません。
「死にたくない」と思ってジアースの契約を破棄しても、悲惨な運命から逃れることはできません。敵の正体も徐々に明らかになっていくのですが、その正体というのが、これがまた戦うのをためらいたくなるような相手なのです。

ストーリーが進めば進むほど、読むのが辛くなるような展開が連続します。
しかし、少年少女一人ひとりの物語の結末と、濃密な人間ドラマにどっぷりとハマってしまう人も少なくありません。
とにかく救いのない絶望的な物語ですが、それに葛藤する濃い人間ドラマを見たい人は手にとってみてはいかがでしょうか。

 

和泉かねよし『女王の花』

女王の花
和泉かねよし(著)、小学館

主人公の亜姫(あき)は、母・黄妃(こうひ)が小国の出身という理由で、王族でありながら幼い頃から冷遇されて育ちます。
ある出来事がきっかけで、父・亜王の逆鱗に触れてしまった亜姫。母を失くしたうえ、奴隷の薄星とともに国を追われ、人質になってしまい……。

 

紀元前の戦乱の時代を舞台とした歴史大河ロマン。
このお話の魅力は、仇を倒して女王になるか? すべてを捨てて薄星と生きるか? 亜姫が苦悩しながらも成長していくところです。

亜姫の望みは、母の敵討ちを果たし、王族なしで国が成り立つ仕組みを作ったあとに薄星と2人で生きること。
しかしそれを願うことは、命がけで自分を守ってくれた人たちへの裏切りでしかありません。

亜姫が女王になる日が近づくにつれて、薄星との別れの日も刻々と迫ってくる。そんなシーンに、胸が締め付けられるような切ない思いになることでしょう。
どんなに愛し合っていても2人の生きる道は決して交わることがない……。
そんな悲恋にどっぷりと浸かりたい人におすすめの作品です。

 

浅野いにお『おやすみプンプン』

おやすみプンプン
浅野いにお(著)、小学館

物語は、小学生のプンプンのクラスに、転校生の愛子がやってくるところから始まります。
愛子に一目惚れしたプンプン。愛子もまた、執着ともいえる強い気持ちでプンプンのことを想っていました。ところがある事件をきっかけに2人は疎遠になってしまい……。

 

どこにでもいる少年が、小学生から大人になるまでの成長を描いた青春漫画。
本作では、派手なバトルや事件は起こりません。現実にありそうな日常が淡々と描かれているのに、救いのない結末を感じさせるところが魅力でしょう。

プンプンは愛子に惹かれるほど、彼女の心の闇に取り込まれ鬱々とした気分になっていきます。
彼の心の中に常に愛子がいることが原因で、他の女の子といい感じになっても空回りするばかり。
彼が大人になったときに待っている結末とは? ぜひ見届けてくださいね。

 

高橋しん『最終兵器彼女』

最終兵器彼女
高橋しん(著)、小学館

ちせは小柄でどんくさく、「ごめんなさい」が口癖の気弱な女の子。ある日ちせが度胸試しでシュウジに告白したことを機に、2人は付き合うことになります。
しかしちせの正体は、街を襲来した謎の「敵」と戦う、自衛隊によって改造された人間兵器で……。

 

ちせは戦闘経験を積めば積むほど、高性能な兵器となっていきますが、人間性も失われてしまいます。
敵と戦うちせを気遣いながら、見守ることしかできないシュウジのなんと切ないこと。
「シュウジと一緒いたいけど、迷惑をかけたくない」と思うちせの葛藤も丁寧に描かれています。

話が進むにつれて戦況は悪化し、ちせは冷酷な戦闘マシンに……。

ただの高校生であるシュウジには、戦争を止める手立ても、ちせの兵器化を解除することもできません。
絶望的な状況の中で、2人の初恋はどんな結末を迎えるのか?ラストまで目が離せません。

 

バッドエンドの漫画にしかない魅力を楽しもう

バッドエンドの漫画の魅力は、主人公に幸せが訪れるように物事が進む「主人公補正」や「ご都合主義」といった展開がないところ。
主人公の悲しみや絶望に、リアリティを感じて共感する人も少なくありません。

物語が終了した後に待つ、主人公や世界の運命を想像して、「いつまでも記憶に残る」という声も。
ハッピーエンドの漫画とは一味ちがう、バッドエンドの漫画ならではの魅力を楽しんでみてくださいね。

 

今回紹介した漫画

砂の城
一条ゆかり(著)、集英社

ぼくらの
鬼頭莫宏(著)、小学館

女王の花
和泉かねよし(著)、小学館

おやすみプンプン
浅野いにお(著)、小学館

最終兵器彼女
高橋しん(著)、小学館

 

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