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読んだ本を本当に理解していますか? 「精読」のススメとその方法


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突然ですが、みなさんは一度読んだ本は何回くらい読み返していますか?

一度読んだきり?それとも、何度も読み直しているでしょうか。

今回は、一つの本について深く読み、理解を深めるための「精読」の方法について解説します。

 

“本当の理解”に必要不可欠な「精読」

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読書はたくさんの知識を私たちに与えてくれるもの。勉強のため、知的好奇心を満たすため、娯楽的な楽しみのために、たくさんの本を読んでいる方も多いのではないでしょうか。

知識を増やすためには、読書量を増やすことは欠かせません。しかし、本を読む量にこだわりすぎると、一冊をじっくり読む機会が少なくなってしまうという事態に陥ることもあります。

せっかくたくさんの本を読んでも、身につかなくては仕方がないですよね。そこで、実際に一冊の本をじっくり読むための方法をいくつかご紹介します。

 

精読方法1「何度か繰り返して読む」

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精読の基本は、何度か繰り返して読むことです。
特別なことをしなくても、2回目の読書の時には、1回目の時には気づかなかったことに気づくことがあります。

でも、もっと意識的に新しい発見を探すのであれば、ふせんやノートも活用してみましょう。
たとえば、1回目に重要だと思ったところにふせんを貼りながら読み、2回目には今度は違う色のふせんで同じことを繰り返します。1回目と2回目で、どこにふせんが貼られたかを比較してみると、新たな発見があることでしょう。

読書ノートでも同じことができます。1回目はふつうにノートをとり、2回目に読む時は、違う色でノートに書き加えていきます。こうすると、1回目で自分がいかに見落としていたかがわかるようになります。

 

精読方法2「一箇所を深堀りする」

一冊のなかで、特に気になった箇所を選び、その文章をとことん突き詰めてみます。

お気に入りの部分でも良いですし、わからなかった箇所でも良いです。一文でも、1〜2ページでも構いません。その文章はいったい何を伝えたいのかをとことん考えてみます。

箇条書きにしてみたり、相関図を描いてみたり、イラストを書いてみたりすることもおすすめです。文章の内容を理解しているつもりでも、視覚化してみようとすると途端に混乱することがあるからです。こうすることによって自分の理解度を確かめることができます。

小説であれば、視点の違いを意識すると面白くなります。
あるひとりの既婚女性が出てきたとき、一冊の本の地の文のなかでも、「奥方」「妻」「おかみさん」と使い分けられていたりします。こういう呼び方の使い分けで、視点が変わっているのに気づくと、小説の読み方はぐっと面白くなってきます。別な視点から見るとこのシーンはどうなるのか?と想像してみるのも楽しいですよ。

 

精読方法3「議論をしてみる」

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同じ本を読んだ人と意見を交わしてみましょう。どんなところが面白かったか、小説であれば、誰に共感したのか。

とくにバックグラウンドの違う人と話すと新しい気づきを得ることができます。何人かで集まって読書会をしてみるというのもいいですね。

私は以前、『ダーリンは外国人』(小栗 左多里/著、メディアファクトリー)という本と、この本を原作にした映画について、ヨーロッパで日本語を学んでいる外国人と討論したことがあります。お互いの背景が違うためか、主人公の父親に対する評価が完全に真逆だったことが印象的でした。

もし、同じ本を読んでいる人が見つけられなければ、「ひとりディベート」もおすすめです。著者の意見に「反対」「賛成」の立場になってみて、もう一度読み返してみると、違った視点から考えることができるようになります。

 

精読方法4「一つのトピックについて詳しく調べる」

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本のなかにでてきた、特定のトピックについて、他の本や資料を参考にしながらより詳しく調べていきます。

たとえば、本のなかに、「バッハが大好きな主人公」が出てきたとしましょう。そうしたら、その主人公が聴いたり弾いたりしたバッハの曲を、実際に聴いてみます。バッハの生涯について学んだり、バッハが生きた時代の歴史を調べてみたりします。

そうやって知識を増やした後にもう一度本を読んでみると、よりその人物やストーリーが生き生きと感じられるようになってくるはずです。

意外と、自分の知らないトピックについては、流し読みしてしまっていたり、著者の書くままになんとなく受け入れてしまっていることがありますが、深く調べていけばいくほど、一冊の本から得られる知識は広がっていきます。

 

まとめ

たくさんの本を読むことはとても大事ですが、量だけでなく質を高めることを考えると、読書の楽しみはどんどん広がっていきます。

お気に入りの一冊がみつかったら、100%自分の身になるまで、とことん精読してみましょう。1回読むだけでは気づかなかった多くの視点を得ることができるようになりますよ。

 

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ライター

ラッテ
3度の飯より本が好き。興味のおもむくままに、いろいろな分野の本を読んでいます。特によく読むジャンルは、IT、美術、語学、旅行、インテリア、漫画など。本好きが高じて、書店員をしていたこともあります。