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読書術は作家に学べ! 作家が書いた「読書本」おすすめ5選


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読書をもっと楽しみたいと思ったとき、読書術の本を読むのはとても参考になるものです。特にそれが自分のお気に入りの作家であれば、まるで作家の頭の中を覗くようで面白いもの。

今回は、「読書術を身に付けたい」「作家がどんな本を読んでいるか気になる」という方のために、作家の書いた読書術の本を5冊、ご紹介します。

~目次~
1、『夜を乗り越える』又吉直樹
2、『喰らう読書術』荒俣宏
3、『本の運命』井上ひさし
4、『ヘッセの読書術』ヘルマン・ヘッセ
5、『本の読み方 スロー・リーディングの実践』平野啓一郎

 

1、『夜を乗り越える

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又吉直樹が語る「本」について――

夜を乗り越える』又吉直樹/著(小学館よしもと新書)

「火花」でお笑い芸人として初めて芥川賞を受賞したピースの又吉直樹さんが、文学に出会い、小説を書き始めるまでのいきさつや、なぜ本を読むのか、本の魅力とは何かについて語ったエッセイです。

著者が本好きになったきっかけは、芥川龍之介の「トロッコ」や太宰治の「人間失格」だったといいます。「トロッコ」で描かれる子供の葛藤や、「人間失格」で笑いを取るためにわざと失敗したことを見抜かれる竹一の姿に、「明るいが暴力的」というキャラを演じていた小学校時代の自分に重ね合わせたのです。

著者にとって、本を読むということは、自分自身の欠陥だと思っていた部分を認めることであり、「みんな悩み苦しんでいる」と知ることでもありました。

辛く苦しい「夜を乗り越える」ために、本がどれほど助けになるか。そんなことを、堅苦しくない言葉で伝えてくれる一冊です。

 

2、『喰らう読書術

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どうせ読むならおもしろく読みたい!

喰らう読書術~一番おもしろい本の読み方~』荒俣宏/著(ワニブックスPLUS新書)

“知の巨人”とも呼ばれている著者が、「一番おもしろい本の読み方」を指南する本です。

読書は「精神の食事である」と論じ、「本は全部読む」「自腹で買う」「目から鱗が落ちる本を選べ」「クズ本にも価値がある」などをポイントとして挙げています。

著者は、たとえアダルト本であっても叡智(すぐれた知恵)を盛り込むことができると主張し、そのためには「教養主義の読書」も必要であると説きます。「この本を読まねばならない」と言われると押し付けに感じてしまいがちですが、そこを乗り越えることによって展望が開け、世界を概観する力を得ることができます。これによって、知的昂奮をおぼえる、より楽しい読書体験ができるようになっていくのです。

考古学から始まり、アダルト本やコミックなどにも広がっていく著者の視点の広さに驚かされます。読書の楽しさ、知識を得ることの楽しさを教えてくれる一冊です。

 

3、『本の運命

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本に人生を捧げた著者ならではの読書術

本の運命』井上ひさし/著(文春文庫)

作家・井上ひさしさんが、自らの生い立ちを振り返り、自分と本との関わりを綴りながら、独自の読書術を展開していきます。

本を買いすぎて、ある日仕事部屋の床が抜けたという著者。それだけの本を選び、読んできた経験に裏打ちされた読書術は、「自分で索引をつくる」「ゆっくり読むと、早く読める」「事典はバラバラにする」など、常識にとらわれないものばかり。

また、「子どもを本好きにするには」と題された第6章では、子どもの本離れは大人の側の問題だと断じ、感想文の廃止や、子どものための図書館をつくることなどを提言しています。

読書についてのたくさんの知見が得られると同時に、井上ひさしさんの半生も面白く、本に人生を捧げた著者の生き様が見えるようです。

 

4、『ヘッセの読書術

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ヘッセが語る、読書の楽しみ方

ヘッセの読書術』ヘルマン・ヘッセ/著、岡田朝雄/訳(草思社文庫)

「車輪の下」などの代表作を持つドイツの作家・ヘルマン・ヘッセが読書や本について書いたエッセイをまとめた本で、13篇のエッセイが執筆年代順にまとめられています。

ヘッセは、たいへんな読書家であったようで、幼い頃から祖父の蔵書である世界の文学を読みあさる少年だったようです。

ヘッセは、<教養>とは精神と情緒を完成させるための努力であり、その努力自体が価値のあるものであるといいます。そしてその努力は、生きる能力と幸福になる能力を豊かにすることができるものであるとも語っています。

読書がいかに人生を豊かにし、感受性を磨いてくれるかということを気づかせてくれます。

 

5、『本の読み方 スロー・リーディングの実践

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本の読み方 スロー・リーディングの実践』平野啓一郎/著(PHP新書)

「日蝕」で芥川賞を最年少(当時)で受賞した小説家・平野啓一郎さんによる読書術の本です。

この本では「アンチ速読」を掲げ、「スロー・リーディング」を実践する方法について詳しく解説されています。

著者は、速読が「明日のための読書」である一方、「スロー・リーディング」は「5年後、10年後のための読書」であると書いています。「遅読」とは「知読」であり、大事なことは、「作者の意図」について深く考えを巡らし、主体的に考えるということなのです。

後半では夏目漱石の「こころ」や、森鴎外の「高瀬舟」など、文学や小説を読む実例を通して、「スロー・リーディング」の具体的な方法を解説しています。

一貫して実践的な内容になっており、どんなところに注目して読むべきかがわかりやすいです。特に文学や小説を読む力を養いたい方におすすめです。

 

まとめ

作家が書いた読書術の本を読むと、いかに読書が人生に大きな影響をあたえるかということに気付かされます。

本を愛し、本に人生をかけている人だからこそ語ることのできる読書術。その知恵を学ぶことによって、豊かな読書ができるようになっていくことでしょう。

 

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ライター

ラッテ
3度の飯より本が好き。興味のおもむくままに、いろいろな分野の本を読んでいます。特によく読むジャンルは、IT、美術、語学、旅行、インテリア、漫画など。本好きが高じて、書店員をしていたこともあります。