ブックオフオンラインコラム
ブックオフオンライントップへ
ブックオフオンラインコラム > 本を楽しむ > 本の保管 > 大切な本と長く付き合うための保管対策とは?

大切な本と長く付き合うための保管対策とは?


hondana

本好きにとって、本は人生をともに歩んでいくパートナー。折に触れてかつて読んだ本に再び目を通すと、その本に出会った頃の思い出や、はじめて読んだ時に考えた事が次々と思い出されるものです。しかし、いくら思いの詰まった本といえども、時とともにページが黄ばんでしまったり、ボロボロになったりしてしまいますよね…。
どうしたら大切な本と長く付き合っていくことができるでしょうか。ちょっとした気遣いでできる、本の保存術の基本をご紹介します。

 

本の大敵「ほこり」対策

hataki

ほこりは本の大敵です。
ほこりは湿気を帯び、やがて本のシミの原因や本を傷める虫発生の温床になるからです。

極端な例ですが、国立国会図書館の貴重書書庫では、書庫内の気圧を外部よりも高めにして設定することでほこりの侵入を防いでいるそうですから、本をほこりから守ることがいかに大切か、おわかりいただけると思います。
もちろん、一般家庭において書庫の気圧を高くするなんてことは困難な話です。しかし、ちょっとの工夫でほこりの蓄積を防ぐことは可能なんです。

1.実は「ほこりよけ」の意味をもつ「ブックカバー」

ブックカバーは英語で「dust cover」といいます。つまり、ブックカバーは、ほこりよけのためのものというわけです。
多くの単行本や文庫にはブックカバーがつけられていますが、洋書ペーパーバックや雑誌にはカバーがされていないものが多いです。そうした本には、市販の透明ブックカバーをつけるのがお勧めです。箱付きの本の場合は、箱がほこりよけになります。

また、とくに大切な本には、図書館でよく見られるフィルム(ブックコートフィルム)を貼るという方法もあります。ブックコートフィルムは、ネット通販で、ロールの状態のものが購入できます。

2.ほこりに強い収納

ほこり対策でもっとも重要なのが収納時の環境です。基本的には、ガラス戸付き本棚や、収納用カラーボックスといった、ふたのある本棚を使うことが大切ですが、もしふたのない書棚の場合でも、突っ張り棒に通せるような棚用カーテンをつけることで代替できます。

この時注意しなければいけないのは、完全に密閉せずに、棚内の換気ができるような通気口を確保することです。というのも、密閉してしまうと湿気がたまってしまい、カビが発生する原因となるからです。
また、読みおわった本を本棚にしまうときは、しおりを挟んだままにしないようにしましょう。しおりによって本に隙間ができると、そこに湿気やほこりが溜まってしまう可能性があります。

3.ほこりがたまりやすい場所

いくら対策を施しても、完全にほこりをシャットアウトするのは困難ですから、定期的なほこり掃除が大切です。ほこり掃除には、掃除機とハンドモップを使いますので、本棚を壁に密着させずに、掃除機が入り込めるくらいのスペースを作っておくと、掃除が楽ですし、通気性がよくなります。

また、ほこりは主に、本の天(上の部分)に溜まりますが、岩波文庫や新潮文庫のように、天が裁断されていない、ギザギザのアンカット本の場合は、どうしても、隙間のほこりが取りきれないことがあります。

そういった場合は、天にほこりがたまらないように、天に布をかぶせるか、別の本を横倒しにして置くなどして、天をカバーすることも有効ですが、本をパラパラめくって、ほこりを払うのがベストです。本を横倒しにすることで、天へのほこりの蓄積を防ぐこともできますが、本を平積みにしてしまいがちで、かえって本を傷める危険があります。ちなみに、新潮文庫のホームページによると、天アンカットを採用している裏側には、装飾面の利点だけではなく、しおり代わりの紐(スピン)をつけるために、天を裁断できない、という事情があるそうです。

 

本の快適環境を作ろう

tosyokan

ほこりに次ぐ、本の大敵は、「湿気」「光」です。一般家庭では、図書館のような徹底した空調管理はできませんが、基本的な対策を施すことである程度の効果をあげることができます。

1.低温低湿が本にとっての快適環境

本を保管する上では、低温低湿がポイントになります。まずは温度。直射日光や、激しい温度変化に気をつけさえすれば、さほど問題はありません。参考までに、図書館ではたいていの場合、20度台前半に保たれています。

一方で、湿度には注意が必要です。とりわけ梅雨時には除湿および換気が欠かせません。国立国会図書館の場合、湿度60%を超える梅雨時を基準に空調を回し、除湿をするほか、送風をすることによって、湿気が溜まることを防いでいるそうです。(注1)一般の家庭の場合、空調のほか、除湿剤の設置も効果的です。また、飽和水蒸気量が温度によって増えることを利用し、室温を高めにすることで、湿度を抑えることもできます。

2.日光だけじゃなく蛍光灯光線もヤケの原因

古本でよく見かけるのが、ページの黒ずみや、背の色落ちです。また、新刊を扱う書店でも、背ヤケした文庫本を見ることもありますよね。

こういったヤケの原因となるのは「光」です。光はヤケ以外にもさまざまな化学反応を起こすため、紙やインクの劣化につながるのです。なかでも、紫外線の多い太陽光にはとくに注意が必要です。太陽光による本の劣化を防ぐには、日の当たらない場所に書棚を設置するなど根本的な対策を実施し、その上で、先述のレースカーテンや、ブックカバーによって二重の対策をしておくと安心です。

なお、太陽光に限らず、室内灯として一般的な蛍光灯も微量ながら紫外線を発していてヤケの原因となっています。図書館では、紫外線を出さない特殊な蛍光灯や、人感センサーの導入によって、蛍光灯によるダメージを少なくする工夫がなされているのです。
とはいえ、こういった対策までは一般家庭で徹底するのはなかなか難しいので、本棚を照明から離すといった簡単な対策はとっておきたいものです。

以上のように、日常的な光も原因となることから、多少の背ヤケは仕方がない面もあります。私の本棚を見ても、5年ほど経った本は、新刊の本と比べるとやや背ヤケがあります。しかし、書店サービスの紙ブックカバーをつけたままの本は、比較的ヤケが少ないように感じますので、気になる方はブックカバーを付け足すのもおすすめです。

 

電子書籍ならば経年劣化は気にならない

densisyoseki

いくら念入りに対策しても、紙製品ですので経年劣化は避けられません。とくに雑紙は、比較的長期保存を必要としないため、新聞などにも使われる「酸性紙」という紙質の良くない紙を使っているケースもあり、通常の本よりも早く傷んでしまいます。

どうしても本の傷みが気になってしまう方は、購入時にデジタル版、いわゆる電子書籍を選択するのも手です。自分の読書ライフに合う方を選択するのが一番です。

 

まとめ

本の大敵、「ほこり」「湿度」「光」「虫」の対策について紹介してきました。図書館のように徹底した対策は叶わずとも、私たちができる対策は結構あります。習慣的に本を買っていると、本の管理が億劫になったり、机の隅っこで平積みになったりしてしまいがちです。

私の場合、休日のひと時、本棚のほこり掃除をしていたら、まだ読み終わっていない本に遭遇した、昔読んだけど内容を忘れちゃった、という本に出会い、つい読んでしまって掃除が進まないこともあります。あまり神経質にならず、掃除をしているのか、本を探しているのかよくわからないぐらいの気持ちで、気楽に習慣化するのがおすすめです。

 

【下記サイトを参考にさせていただきました】
・国立国会図書館ホームページ内「書庫の概要」
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/preservation/collectioncare/stacks.html

 

ご自分でできる簡単な日焼け対策をお教えします!
ぜひ参考にしてみては?

その他の本の保管方法はコチラ