三田紀房のおすすめ漫画|大ヒット作の続編『ドラゴン桜2』も連載
更新日:2018/10/24
東大受験について描かれた漫画『ドラゴン桜』で有名な三田紀房さん。
三田さんの作品は、受験や就職、転職、お金など、身近で人生に深く関わることをテーマにしています。決してメディアが口にしない、人生のシビアな現実を綺麗事なしで語ってくれるところが魅力でしょう。
「名言も多くて、自己啓発本よりもタメになる」という人もいるんですよ。
ここでは、そんな三田さんの作品の中でも、特におすすめしたい漫画をご紹介します。
『ドラゴン桜』
『ドラゴン桜』
講談社
落ちこぼれが集まる廃校寸前の龍山学校が舞台。元暴走族の弁護士の桜木は、東大合格者を100人輩出する超進学校にすることで、龍山学校を継続させようとします。
特別進学クラスの生徒として選ばれたのが水野と矢島。桜木とともに、3人で東大合格を目指して奮闘します。
言わずと知れた三田さんの代表作。
本作の魅力は、桜木が子供相手でもごまかすことなく、シビアな現実を伝えているところです。
「日本はれっきとした学歴社会」という、既存の学校教育では絶対に教えてくれない社会の真実を隠すことはありません。
水野と矢島の東大入試までに残された時間は1年未満。限られた時間の中で、偏差値30だった彼らは果たして東大合格を実現させることができるのか? 最後まで目が離せませんよ。
『エンゼルバンク ドラゴン桜外伝』
『エンゼルバンク ドラゴン桜外伝』
講談社
主人公は、『ドラゴン桜』にも登場した龍山高校の英語教師、井野。
水野や矢島が龍山高校を卒業して数年、井野は教師を続けることに行き詰まりを感じていました。しかし、ある人との出会いがきっかけで、井野は転職エージェント・ライフパートナーに転職するのですが……。
OJT(職務現場での教育訓練)なしで、いきなりクライアントの転職サポートをすることとなった井野。そんな彼女の前に、さまざまな理由で転職したいクライアントが登場します。
どこにでもいるような転職の悩みを抱えた人たちに、「自分と同じかも?」と共感できる部分があることでしょう。
転職サイトでは決して公開されない、転職の実態も赤裸々に描かれています。1度でも転職を考えたことがある人に読んでほしい1冊です。
『ドラゴン桜2』
『ドラゴン桜2』
講談社
東大合格者を多数輩出する進学校になった龍山高校。
ところが、理事長代理が君臨し始めた頃から、徐々に東大合格者の数は減ってしまいます。そして2018年は東大合格者が0人に……。
そんな再び落ちぶれはじめた龍山高校に桜木が帰ってきた!
かつての教え子で弁護士になった水野とタッグを組んで、龍山高校の東大合格者100人を目指して奮闘します。
本作では、「偏差値50」の成績を持った生徒たちが東大合格を目指します。
基礎学力があるので、前作の水野や矢島のような危機感がありません。
しかし偏差値50というのは、受験生の中で特に人数の多い、いわゆる「普通」の成績です。そのため前作よりリアリティがあり、多くの受験生にとって共感できる部分があるはず。
受験生の子を持つ親御さんにも、一度読んでみてほしい作品です。
『アルキメデスの大戦』
『アルキメデスの大戦』
講談社
第2次世界大戦前の大日本帝国の海軍。新型の戦艦の建造を巡り、戦艦大和を造船したい中将・平山派と、航空戦向けの小型戦艦を作りたい少将・藤岡派で意見が対立します。
平山案の見積もりは予算をごまかしている可能性があり、その不正を暴くために数学の天才・櫂(かい)は海軍主計少佐に任命されるのですが……。
櫂には、造船技術や軍機の知識はありません。また戦艦の建造は国家機密なので、詳細な設計図を手に入れることもできません。
そんな中、櫂が数学の才能だけでどのように平山の不正を見抜くのでしょうか。
続きが気になって、読む手を止められなくなることでしょう。
本作は2018年10月現在も連載中です。戦艦大和の最期と、そのときの櫂の運命を三田さんがどう描くのか? 目が離せません。
『インベスターZ』
『インベスターZ』
講談社
北海道にある道塾学園は、学費が全額無料の男子校。
表向きは、創業者の藤田金七の資産から賄われているという学費。しかし実際は、一部の生徒たちが秘密裏に活動する「投資部」が出した利益によって、学校の運営費が賄われていました。
入学試験で満点だった財前は、入学してすぐに投資部に誘われますが……。
投資のやり方や考え方がわかりやすく解説されています。漫画を読んで実際に投資を始めた、という人もいるのではないでしょうか?
投資だけでなく、お金に関するものの考え方や、社会の動きや人生などを考えさせられる場面もたくさんあります。
お金・人生、社会のあり方について勉強になる部分が多いので、幅広い世代におすすめの1冊です。
『マネーの拳』
『マネーの拳』
小学館
元ボクシングの世界王者・花岡拳は、引退後に居酒屋経営を始めるも、なかなかうまくいきません。そんなある日拳は、通信教育事業で成功を収めたという経営者の塚原と出会います。
拳は塚原と出会い、事業や経営に関する考えが一変して……?
本作の魅力は、事業規模の拡大や経営方針の変化に伴い、拳自身の考えや周囲の人間関係が変わっていくところ。
話が進むに連れて、創業時からの部下が拳に不信感を抱いたり、天敵だった取引先が会社に欠かせない存在になったりと、さまざまな変化を遂げます。
起業経験がなくても、同僚とギクシャクした経験や、上司のやり方に納得できずに苛立った経験のある人は多いでしょう。年代を問わず、働く人におすすめしたい漫画です。
『銀のアンカー』
『銀のアンカー』
集英社
大学3年になって就職活動を意識しはじめた雄一郎と千夏。
彼らは、就職セミナーでアメリカ帰りのヘッドハンティングのプロである白川と出会ったことをきっかけに、自分の将来について真剣に考えるようになります。
この漫画には、「志望業界の選び方」「企業が採用したい人材」「内定が出ないときの心のあり方」など、就活のノウハウがぎっしり詰まっています。
実際に新卒の採用担当者が読んで大きく頷いたほど、リアルに描かれているのだそう。
これから就職活動に取り組む人、特に志望業界がまだ決まっていない人は、ぜひ読んでみてください。
自己啓発本と同じくらい役に立つ三田漫画
三田さんの漫画は、受験、就職、転職、起業、お金など、人生を大きく左右するものを題材にしています。
そこに描かれていることは、合格したり、内定をもらったりするための上辺だけのテクニックではありません。根本的なものの考え方や生き方を漫画の中で教えてくれるのです。
進路に迷ったとき、人生に行き詰まったときに、三田さんの作品を手にとってみてはいかがでしょうか。
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