ご当地名物の歴史をひもとく本|名物の歴史を知って理解を深めよう!
旅行の際に気になるもの……といえば、やっぱり名物! その場所でしか食べられないものを食べたり、お土産を選ぶのも楽しみですよね。
夏休みなどの休暇に、どこかに旅行しに行くという方もいらっしゃるでしょうか?
今回は、国内からピックアップした名物と、それにまつわる本をあわせてご紹介します。名物の歴史をひもといて、その土地への理解もさらに深めちゃいましょう!
北海道「白い恋人」
北海道のお土産の定番と言えば「白い恋人」。発売から40年愛され続けるお菓子です。お土産にもらったことのある方も多いのではないでしょうか?
白いクッキーに、ホワイトチョコレートが挟まれた上品な味が特徴です。
天気によって原料管理やオーブンの温度調節などを変えるというこだわりこそ、人々に愛され続ける秘密なのかもしれません。
白い恋人への理解を深めるならこの本!
『「白い恋人」奇跡の復活物語』
石水創(著)、宝島社
過去に賞味期限改ざんが発覚し、倒産も危ぶまれた石屋製菓。
そんな追い込まれた状況から、どのようにして信頼を回復したのか? 現在社長である著者・石水さんが当時を振り返った一冊です。
会社の復活にかける、熱き思いを感じられます。
岩手県「南部鉄器」
約400年の歴史の歴史を持つ岩手の南部鉄器。
特に急須は、最近では若い人や海外の人々にも人気です。色のついたデザインのものもあり、使い込む程に味が出て一生使うことができます。
鉄器で湧かすお湯は非常にまろやかで鉄分も含んでいるため、お茶が美味しく感じられますよ。
他にもフライパンや鍋等、お洒落なデザインのものもたくさんあります。
南部鉄器への理解を深めるならこの本!
『盛岡・南部鉄器の今』
村上洋一(著)、繊研新聞社
南部鉄器への理解を深めてみたいなら、南部鉄器の製法や職人へのインタビューで構成されているこの本がおすすめです。
南部鉄器を売っているお店も数多く掲載されているので、現地で購入を考えている人にも役に立つ内容になっています。
秋田県「曲げわっぱ」
国の伝統的工芸品として指定を受けた、秋田県の大館の曲げわっぱは、もともとは大館城主が下級武士の副業として奨励したことから発展しました。
天然の秋田杉を薄く剥いだ後、熱湯につけて柔らかくしてから曲げ加工を施して作られる曲げわっぱ。
曲げわっぱのお弁当箱は食材が蒸れにくく、腐りにくいという特徴もあるんですよ。
木独特の香りが、プラスチックやステンレスにはない優しさを感じられます。
曲げわっぱへの理解を深めるならこの本!
『LEDと曲げわっぱ』
橋本夕紀夫(著)、六耀社
インテリアデザイナーである著者が、日本の伝統に新しい発想を取り入れ生みだした自身の作品と、日本の職人技や伝統技術が紹介された一冊。
曲げわっぱをはじめ、漆や和紙などの伝統や魅力にも触れられています。
「和」の伝統的なものへの関心が海外などで高まる現代。昔から伝わる日本の技術の高さがうかがえます。
東京都「江戸切子」
江戸の末期に作られ始めた江戸切子。東京を代表する特産品の一つで、東京都の伝統工芸品にも認定されています。
色ガラスの内面に透明なガラスを吹き込み、紋様を削り出す技法で、最終工程まで職人の手によって美しく仕上げます。
紋様にもいろいろな種類があり、知れば知る程、どこかレトロでしかも新しい江戸切子の奥深さに魅了されることでしょう。
江戸切子への理解を深めるならこの本!
『職人という生き方 江戸切子』
ニッポンのワザドットコム編集部(編)、ブレインカフェ
江戸切子の歴史や、職人さんへのインタビューが写真付きで紹介されています。
繊細でとても美しい江戸切子を存分に堪能できる一冊です。どのようにしてあの美しい模様は入れられているのか? ぜひ読んでみてくださいね。
大阪府「たこ焼き」
大阪名物といえば「粉もん」。そのうちの一つであるたこ焼きは、大阪発祥とされる料理です。大阪に住む人の家庭には、必ずと言っていいほどたこ焼き器があるのだとか!
たこ焼きへの理解を深めるならこの本!
『たこやき』
熊谷真菜(著)、リブロポート
自称「タコヤキスト」の著者が、たこ焼きの歴史やルーツに迫ります。
こんなにたこ焼きについて詳しく書かれた本は、他では見たことがありません。さまざまな角度からたこ焼きについて知ることができますよ。
読み終わったあとは、間違いなくお腹が空いていることでしょう。
沖縄県「シーサー」
沖縄県のお土産の定番「シーサー」。
災厄をもたらす悪霊を追い払う魔除けとして、家の屋根やお店など、沖縄のいたるところで見つけることができます。
顔や装飾もそれぞれ違い、石や陶器のものだけでなく、最近はコンクリートなどの素材でできたものもあるそうです。
シーサーへの理解を深めるならこの本!
『シーサーあいらんど』
SHISA編集委員会(編)、沖縄文化社
沖縄を見守り続けてきたシーサーについて書かれた一冊。シーサーと呼ばれるようになった由来や歴史が分かりやすく解説されています。
沖縄最古のシーサーがどんな顔・形をしていたのか、気になりませんか?
旅の思い出作りに
今回は6か所、6種類しかご紹介できませんでしたが、日本には素晴らしい特産品がまだまだあります。
その土地と深く関わりのある特産品。そのものの歴史をひもといていくと、その土地への理解もさらに深まるはず。
ぜひご紹介した本以外にも、各地の名物の歴史を紐解く本を読んでみてくださいね!
今回ご紹介した書籍
★北海道 白い恋人
『「白い恋人」奇跡の復活物語』
石水創(著)、宝島社
★岩手県 南部鉄器
『盛岡・南部鉄器の今』
村上洋一(著)、繊研新聞社
★秋田県
『LEDと曲げわっぱ』
橋本夕紀夫(著)、六耀社
★東京都 江戸切子
『職人という生き方 江戸切子』
ニッポンのワザドットコム編集部(編)、ブレインカフェ
★大阪府 たこ焼き
『たこやき』
熊谷真菜(著)、リブロポート
★沖縄県 シーサー
『シーサーあいらんど』
SHISA編集委員会(編)、沖縄文化社