湊かなえ『贖罪』あらすじ・内容|2012年 ドラマ化作品
更新日:2019/3/28
『贖罪』
湊かなえ(著)、双葉社ほか
『贖罪』あらすじ
小学生の美少女・エミリが田舎町で惨殺された。殺される前までエミリと一緒に遊んでいて、犯人と思われる男を見たはずの4人の少女たちは、口をそろえて顔を覚えていないと言う。
エミリの母は、そんな少女たちに激情の言葉を投げかけた。
そして事件から15年、エミリの母から投げかけられた言葉を忘れられないまま大人になった4人の少女たちの日常は、大きく変わろうとしていた……。
人間のダークな部分が入り交じった作品
第63回日本推理作家協会賞の候補作として選ばれた作品。2012年には、黒沢清監督によってテレビドラマ化もされました。
本作のポイントとなるのは、タイトルにもなっている「贖罪」。罪を償うということです。
形式的には湊さんの前作にあたる『告白』と同じように、1人1人に視点を置いたスタイルで物語は進んでいきます。
湊さんのほかの作品にも共通するように、人間のダークな部分が入り交じった作品。
ダークな作品だけに衝撃的なシーンがあるものの、「湊かなえワールドにグッと引き寄せられた」という感想や、「のめり込める面白さがある」という感想も多い作品です。
また『贖罪』は、起こった事件を解決していくミステリー作品にありがちな内容でないのことも特徴。
読者の感想にもあるように、ミステリーとダークなストーリー展開が織りなす、独特な雰囲気が『贖罪』のストーリーを盛り上げる形となっています。
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今回ご紹介した書籍
『贖罪』
湊かなえ(著)、双葉社ほか
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