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暦の歴史を描いた冲方丁著『天地明察』あらすじ


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天地明察
冲方丁(著)
角川書店/角川グループパブリッシング
発売日:2009/12/02

 

 

あらすじ・本内容

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中国で作られた暦「宣明暦」にずれが生じ始めていた江戸前期、徳川四代将軍家綱の下、改暦の実行者として抜擢された渋川春海。
碁打ちの名門に生まれた境遇にうんざりし、算術と星に没頭していた春海は、改暦の「総大将」として「天」に挑むことに。しかし、それは想像を超える苦悩の始まりだった…。

 

史実をベースにした時代小説である『天地明察』は、第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞などを受賞。また、第143回直木賞の候補にも選出されました。
2011年には、槇えびしさん作画で漫画化。さらに2012年には、V6の岡田准一さん、宮崎あおいさん、松本幸四郎さん、中井貴一さんら豪華キャストにより映画化もされています。
2015年7月には、キャストを変えてオーディオドラマとしても配信。名実ともに日本を代表するベストセラー小説となりました。

 

今当たり前に使っている暦の歴史に驚くはず

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少年時代を海外で過ごした冲方丁さんは、インターナショナルスクールで様々な宗教を持つ人々と出会ったそう。帰国後、日本人のアイデンティティに興味を持ち、暦を調べているときに渋川春海のことを知ったとインタビューで話しています。

日本独自の暦を作り上げた春海の人生に影響を受けた冲方さん。娯楽としての楽しみはもちろん、現代の人々に春海の生き方から「勇気」が広がることを願っているそう。
SF小説を中心に執筆する冲方さんが時代小説に挑んだのは、渋川春海という人物に魅せられたから。その思いの深さが感じられる作品となっています。

発売当初から、当然のように使われている暦に隠されたドラマに驚く声が多く、教科書では学べない歴史が垣間見えるのも、この小説のおもしろいところです。

 

今回ご紹介した書籍
天地明察
冲方丁(著)、角川書店/角川グループパブリッシング

 

「時代小説に興味はあるけど、どれから読めばいいか分からない!」
そんな方は、特に人気のシリーズ作品から選んでみるのもいいかもしれません。