大掃除をラクに済ませる方法|そもそも大掃除ってなんでするの?
年末の大掃除は一年の汚れを一掃し、家の中をピカピカにするよい機会ですね。でも、忙しくて大掃除する時間がなかなか取れない人や掃除が苦手で大掃除はちょっと……と感じている人も多いはず。
そもそも、年末に大掃除をする理由はなぜなのでしょうか。また、年末の大掃除を簡単にできる方法はないのでしょうか。
今回は、「年末の大掃除をラクに済ませる」をテーマに考えてみたいと思います。
年末に大掃除をする理由は?
年末といえば、仕事納めやお正月の準備で忙しい時期なうえ、寒くて掃除をするには億劫な季節……。それなのに、なぜ大掃除をするのでしょうか?
大掃除は、日本の伝統行事である「煤払い(すすはらい)」に由来します。
現在では「お正月」とは一年の初めをお祝いする行事ですが、もともとは五穀豊穣や幸せをもたらす年神様をお迎えするためのものでした。
一年の汚れを落として年神様をお迎えする準備をするのが、平安時代の宮中で行われていたことが始まりといわれています。
鎌倉時代以降に神社仏閣でも煤払いが行われるようになり、江戸時代になると毎年12月13日に江戸城で煤払いが行われるようになったのをきっかけに庶民にも広まったといいます。
宗教的な意味合いや、日本古来の伝統が薄れてきた現在も、年末の大掃除の風習だけが残っているといえるでしょう。
年末の大掃除をラクに済ませるメリット
一般的な年末年始のお休みは12月30日から1月3日まで。年末は何かと忙しいし、帰省や旅行にあてる人という方も多いですよね。
大掃除をラクに済ませると、掃除に取られる時間を他のことに充てることができるので、年末の慌ただしさを半減できるメリットがあります。また、寒い時期に水仕事をしたり、ずっと窓を開け放ったりする必要もありません。
実は、一年のうちで最も掃除に適した季節は、過ごしやすい気温と湿度が比較的低めの秋といわれています。この時期に念入りに掃除をして、年末の大掃除をラクに済ませるのも効率良い方法といえるでしょう。
前倒しで秋に念入りな掃除をする
では、年末の大掃除をラクに済ませるにはどのような方法があるのでしょうか?
そのひとつとして、掃除に適した秋に前倒しで大掃除を行う方法があります。
年に一度の大掃除は、家の中を一掃するよいチャンスなので、まったくしないというわけにもいきません。ですから、気温や湿度が安定し、晴天の日の多い10月後半から12月頭にかけて念入りに掃除をするのがおすすめです。
衣替えや夏と冬の生活用品の入れ替えを兼ねて押し入れやクローゼットを掃除すると時短にもなり一石二鳥。また、寒くなる前に夏に酷使したエアコンのフィルターを掃除すると、結露によるダニやカビの発生を防ぐこともできます。
さらには、低温の冬よりもキッチンの油汚れの掃除がしやすいのもメリットのひとつ。洗濯物も乾きやすいので、洗ったカーテンはそのままカーテンレールに付けて干せばOKです。
年末は気になる部分を掃除するだけでOK
冬になる前に大掃除を済ませておけば、年末は気になる部分だけピンポイントで掃除すればいいでしょう。キッチンや浴室、トイレ、玄関など、汚れやすい部分を普段よりも少しだけ念入りに掃除すれば良いのでラクチンです。
部屋を明るくしたり、より清潔感のある印象を出したりするには、窓ガラスや鏡、サッシなど「磨けば光る」部分を重点的に掃除するのもよいでしょう。特に、照明器具は思っている以上にホコリやススで汚れているものです。
カバーを洗ったり洗剤で拭いたりするだけで明るさがアップするため、もし秋に手が回っていない場合は、年末に掃除するようにしましょう。
化学製品を駆使して掃除をする
重曹やセスキ炭酸ソーダは、洗浄力の強いアルカリ性エコ洗浄剤としてすっかりおなじみですね。油汚れから手垢やホコリのベタベタ汚れまで幅広く使え、ラクに汚れを落とせます。
ただし、アルミ素材、畳、麻や木などの天然素材、液晶画面などは重曹やセスキ炭酸ソーダは使えないので注意しましょう。
一方、流し台、トイレ、浴室など水回りのお掃除には、酸性のエコ洗剤の代表であるクエン酸や酢を使うのが効果的です。重曹もクエン酸も成分が残ってしまうと素材を劣化させる可能性があるので、水拭きや水洗いでしっかりと落とすようにしてください。
また、マイクロファイバーのダスターやはたき、モップなどもおすすめですよ。マイクロファイバーとは超極細の合成繊維のこと。吸水性や吸油性に優れているだけでなく汚れを吸着する力も強いので掃除に重宝します。
時期をずらして大掃除をラクにしよう!
神事や伝統を重んじる文化が薄れてきた今日では、年末の大掃除はむしろ気分的なものといえるかもしれません。
しかし、溜まった汚れをキレイにするよい機会でもあるので、できれば掃除はしたいもの。
時期を前倒しして掃除したり、ピンポイントで行ったりするといった工夫をすることで、年末の大掃除をラクに乗り越えましょう。
大掃除の場所をリストアップして、余裕のある大掃除を!