ブックオフのスタッフが選ぶ! 2019年 “わたし”のNo.1本
更新日:2019/12/13
いつも本に関わる仕事をしているブックオフのスタッフは、普段どんな本を読んでいるのでしょうか。
ブックオフで働く本好きのスタッフにアンケートを実施しました!
ここでは、スタッフが2019年に読んだ作品のなかで一番面白かった、参考になったなど、「2019年 “わたし”のNo.1本」をご紹介します!
人気の作品からマニアックなものまで、いろいろな作品が揃っていますよ。
※2019年発売でない作品もあります。
『これは経費で落ちません!』
『これは経費で落ちません!』
青木祐子(著)、集英社
石鹸メーカーの経理部に所属する森若さんが、「放っておけない性分」で社内のゴタゴタに巻き込まれながらも、スカッと解決してくれるお仕事ストーリー。
ドラマも好評でしたが、小説ではさらに登場人物が魅力的に描かれています。また、森若さんと営業部の太陽くんの恋の進展はかわいくて目が離せません。
活字が苦手な方にもおすすめの、働く女性向けライト小説です。
推薦人:カジワラ
ミステリー小説とスポーツ観戦好き。休みの日は撮り溜めたドラマやバラエティをひたすら消化!
『鹿の王』
『鹿の王』
上橋菜穂子(著)、KADOKAWA
『鹿の王』、素晴らしかったです!
つかみはOK、研ぎ澄まされた文とその構成に感動しつつ、長編の中弛みもなく最後のページまで気を抜かずランナーのごとく読破!
上橋菜穂子氏の世界にどっぷりこん。これぞ、大人のファンタジーじゃあ~!
推薦人:サソウ
年功序列で負けなし!
『魔女の宅急便』
『魔女の宅急便』
角野栄子(著)、福音館書店ほか
今さら、と思われるかもしれませんが、2019年に初めて読みました。
普段1冊読むのにか~な~り時間のかかるタイプなのですが、これがびっくり! 面白くてあっという間に読めたんです!
キキとトンボさんの関係が可愛らしく、映画にはないエピソードもたくさんあって読みごたえ抜群でした。
推薦人:カタクラ
野球観戦好き。最近は児童書の素晴らしさに気付き、毎日読みあさってます。
『日本史の探偵手帳』
『日本史の探偵手帳』
磯田道史(著)、文藝春秋
歴史番組の司会や、映画の原作となった『武士の家計簿』『無私の日本人』などの著作で知られる、歴史学者の磯田道史さんによる日本史エッセイ集。
語り口は優しく、現代の生活にも通じる身近な話も織り交ぜながら、その裏には膨大な古文書を読み込んできた著者の豊富な知識を垣間見ることができます。
ただ暗記するだけでない、歴史の本当の楽しみが味わえる一冊です。
推薦人:ナラ
ブックオフオンラインの販売を担当しています。次点は『奇書の世界史』。こちらもおすすめです!
『クジラが見る夢』
『クジラが見る夢』
池澤夏樹(著)、テレコムスタッフほか
クジラとイルカに出会うため、著者の池澤夏樹氏が、ジャック・マイヨールと海の上で過ごした幸福な3週間の記録。
ジャックの思想を理解しようとする池澤氏の想い、自由に遊ぶイルカとの出会い、悠然としたクジラの姿。池澤氏の文章と高砂淳二氏の写真によって、全てがリアルで瑞々しく美しい姿で迫ってきます。
ジャックの素潜りの記録が我々に教えてくれることとは……。
池澤氏自身の思想にも関心させられました。
推薦人:キムラ
宅配買取の主に広告担当。カナヅチだけど、海が好き。
『ナナメの夕暮れ』
『ナナメの夕暮れ』
若林正恭(著)、文藝春秋
オードリー若林さんのエッセイ。
生きづらさを感じた若林さんが、過去の経験や実体験とともに、自分や社会と向き合いながら、自分探しの答えを出していく様を綴っています。
共感できる部分や、「なるほど! そう考えればいいんだ」と思える発見や驚き。どれも等身大で描かれているからこそ、それらをより強く感じることができます。
文中には、そっと胸にしまっておきたい言葉も多くあり、読後もほっこりした気分になりました。
推薦人:Yuka
旅行とテーブルウェア集めが好きな40代主婦です。
『本を贈る』
『本を贈る』
若松英輔、島田潤一郎ほか(著)、三輪舎
「本」というものに携わる人々のエッセイ。
本を通してそれぞれの人生を垣間見ることができる。
紙に書かれた文字が、多くの人に読まれるまでの工程、その過程における人の思い。
本を読むこととは、書かれたものを「食べる」ように、人の中にその含まれたすべてを吸収すること。そのために言葉を丁寧に、美しく磨き上げ、編み上げられ届けようとしてくれる人がいること。
これらを改めて教えてくれる本です。
この本の著者は、みな言葉を大切にし、届けることに心を尽くし、本そのものを価値あるものとしてくれます。
表紙の手触りも温かみがあり、厚みはあるが重くない。手に取ってほしい今年の一冊です。
推薦人:エンドウ
ブックオフ勤務歴6年目。本は米のようなもの。毎日欠かさず読みます。が、自分よりも年下の作家の作品は基本的には読まないようにしています。
『深紅の刻印』
『深紅の刻印』
イローナ・アンドルーズ(著)、ハーパーコリンズ・ジャパン
海外ロマンスってメロドラマ? ……いえいえそんなことないんです。
骨太なヒロイン! 敵対するヒーロー! スピーディーな展開! お気に入りが1人は見つかるであろう脇役陣!
甘さ控えめなのが丁度いい、ファンタジー要素過多なこのシリーズ。ついつい何度も読み返してしまいます。
シリーズは『深紅の刻印』『蒼の略奪者』『白き刹那』の全3冊。この全部が面白い、パラノーマルロマンスです。スピンオフの出版を首を長くして待っております。
推薦人:ヒラノ
活字8割、コミック2割(BL6:海外2:その他2)の読書生活を送っています。
『ディスキャラ メグルくん』
『ディスキャラ メグルくん オタクがラップでギャルとバトったら、青春ラブコメ始まった!?』
佐波彗(著)、シソ(絵)、KADOKAWA
音楽を文字で表現するのは難しいですが、リリック(歌詞)をリズムにのせて表現することはできます。
読んでいるだけで、頭の中にリズムが生まれる小説が『ディスキャラ メグルくん』です。サブタイトルの「オタクがラップでギャルとバトったら、青春ラブコメ始まった!?」を声に出して読むだけで気持ちいい。
小説において言葉選びは大切です。本作では「韻」を重視していますので、言葉の一つひとつが洗練されています。文字と文字をつないで、意味のある言葉とリズムにしているため、読み心地の良さが抜群です。
主人公は怒っています。気に入らないことやリア充に対しての悪口を、日々ノートに書き殴っています。感じている怒りを、スクールカーストへの憤りを、社会に対する主義主張を、ラップにのせてぶちまけます。
そして女の子のかわいらしさ、これも大事。自分の感情をうまく表現しない主人公に発破をかけて、ぐいぐい引っ張っていってくれるタイプのヒロインです。コミュ力が高く、普通なら物怖じしてしまう場面でも「えいやっ」と一歩を踏み出していきます。
2019年、もっとも印象に残った本が『ディスキャラ メグルくん』です。あなたも、本文を声に出して読んでみてください。癖になりますよ。
推薦人:ミヤザワ
ブックオフオンラインのラノベ担当です。
『5分で論理的思考力ドリル ちょっとやさしめ』
『5分で論理的思考力ドリル ちょっとやさしめ』
ソニー・グローバルエデュケーション(著)、学研プラス
「ある時の8月は水曜日と日曜日が同じ数だけあります。では8月1日は何曜日?」
”自分で考える子どもになる”という帯を見て、我が息子も! と思って買いましたが、大人でも悩んでしまう問題の数々。
少し頭を柔らかくしないと解けない絶妙な問題は、
「難しい」→「問題がおもしろい」→「思わず考えたくなる」→「考えることは楽しい」
という体験をさせてくれます。
推薦人:ニシオ
最近Six Padなるものを使ってみたら、使い方を間違えていて、めちゃくちゃ痛かったです。
『スピリチュアルプチお祓いブック』
『スピリチュアルプチお祓いブック』
江原啓之(著)、マガジンハウス
本厄と八方塞がり(九星気学)が、仲良く手を繋いでやって来た2019年。不幸がノンストップで降り注いだ私は、ドン底を突き抜けて地面にめり込んでいました。
しかし、この本のおかげで地上にカムバック! 恋愛・仕事・人間関係などについてのお祓い方法が書いてあり興味深いのですが、特に巻末の護符とシールに「お祓い感」を感じました。
私同様、地底人化している方におすすめです。 ※効果を保証するものではありません。
推薦人:イトー
不幸が止まらない厄年女。またの名を「次の厄年は絶対お祓い行くマン」。
『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』
『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』
樺沢紫苑(著)、大和書房
心配性の私が入社直前、駄々をこねて父に買ってもらった本です。
「14-16時は、集中力が枯渇する魔の時間帯」「たった1分の運動で、集中力は回復可能」など、“一生”使える知識が盛りだくさん!
自分は生きるのが下手な愚か者だと思いこんでいましたが、自己認識が「生きるのが上手い人」に早変わりしました。
精神科医兼ベストセラー作家である樺沢先生が脳科学の観点から語る時間術を、実践しないメリットなどあるのでしょうか。
このごろ私は、悩みごとがあるとまず樺沢先生の本を頼ります。
推薦人:ナカムラ
仕事中も休日も、パソコンのディスプレイにケチャップ&マスタードをかけて食べている人。
『となりの怪物くん』
『となりの怪物くん』
ろびこ(著)、講談社
勉強と成績がすべての冷血女子・水谷雫と、入学早々に流血事件を起こした超問題児(野生児)の吉田春。不器用すぎる2人の、体あたり級の恋愛模様にトキメキが抑えられません!
恋愛漫画初心者の私でもスイスイと読めてしまうほどあっさりとしていてテンポよく展開されていくストーリーは、イッキ読みに最適なのではないでしょうか。
そして、登場人物が奇人変人揃いでユーモアたっぷりです。
これは恋? それとも友情? そんな時期、ありましたね……(遠い目)
推薦人:カネヤン
飲食店のキュウリを食べ尽くし店員さんにドン引きされました。前世は確実に河童です。
『正直不動産』
『正直不動産』
大谷アキラ(著)、夏原武(原案)、水野光博(脚本)
小学館
知らない不動産情報を知ることができるので、ためになります。家を借りたり、買ったりする際の参考にしたいと思いました。
推薦人:タキイ
買取サービスの企画が仕事です。
『着たい服がある』
『着たい服がある』
常喜寝太郎(著)、講談社
タイトルに惹かれ購入。ストーリーがテンポよく進むので一気に読めました。
「着たい服を着る」=「自分らしく生きる」というメッセージ性に溢れる作品です。
周りの目を気にせず奇抜なファッションを貫く小澤くんに名言多しです……!
推薦人:ハンダ
勤続2年目、宅配買取を担当しています。趣味は野球観戦、ファッションサイトのパトロールが毎日のルーティンの30代です。
『風の谷のナウシカ』
『風の谷のナウシカ』
宮崎駿(著)、徳間書店
存在は知っていましたが、初読みしました。
映画のストーリーはおおよそ2巻分の内容。そこに+5巻の圧倒的ボリューム!!
腐海の真実……、巨神兵や蟲たちの意味……、テト……、読み進めば進むほど、止める事ができませんでした。
読み終えた後の余韻、一気読みしてしまった疲労感がとても心地よかった。映画を知っている人にこそ読んでもらいたい作品です。
推薦人:ナカジマ
コミック担当。でも実は音楽の方が好き。
『星の王子さま』
『星の王子さま』
漫☆画太郎(著)、集英社
鬼才・漫☆画太郎先生と、フランスの国民的作家サン=テグジュペリのコラボレーション。
時に画太郎先生独自の解釈による作画シーンもありますが、原作への愛情とリスペクトがふんだんに盛り込まれており、漫☆画太郎作品の最高傑作でありながら、新たな境地を切り開いた作品とも言えます。
過去、放送作家の鈴木おさむ氏(『ブスの瞳に恋してる』)やフョードル・ドストエフスキー(『罪と罰』)ともタッグを組み、送り出した作品もありましたが、今回の『星の王子さま』が最も完成度の高いコラボレーションと言えるでしょう。
今年、小4になる我が娘も貪るように読んでおります。
2019年12月現在、連載もいよいよクライマックスに差し掛かり、目が離せません。完結したあかつきには、スタジオジブリでの映画化を切に願います。
推薦人:ヒライ
書籍、漫画も含め今まで1万冊以上は読んできました。人生で最も影響を受けたコンテンツは少年ジャンプと狩撫麻礼氏の作品群です。
あなたの2019年No.1本は……!?
気になった作品があれば、ぜひ読んでみてください。
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