戦後70年余、今伝えたい。太平洋戦争を知る作品
更新日:2019/10/1
1945年8月15日――。太平洋戦争の終結から70年余という長い時が経ちます。
戦争経験者が減り、実体験を語られる機会が減ってきた今日、太平洋戦争に関する作品をご紹介します。
【ノンフィクション】日本のいちばん長い日
『日本のいちばん長い日』
半藤一利(著)、文藝春秋
1945年8月14日の正午から、24時間の間に何があったのか――。
終戦から70年経った2015年8月、2度目の映画化となった傑作ノンフィクション。綿密な取材と証言をもとに再現されていて、引きこまれる作品です。
【小説】二十四の瞳
『二十四の瞳』
壺井栄(著)、新潮社ほか
赴任先の学校で、12人の生徒と出会った新米の女性教師。さまざまな事情を持つ子供たちと徐々に信頼関係を築いていく。しかし平穏だった日常に戦争の影が……。
大人から子供まで、長年読み継がれている不朽の名作です。
【小説】大空のサムライ
『大空のサムライ』
坂井三郎(著)、講談社
青春時代を戦いに費やし、飛行機乗りの夢を全うした少年、坂井三郎。「撃墜王」と呼ばれた彼と、戦友たちの迫真の記録とは――。
零戦に興味を持つ方におすすめの1一冊。零戦についてよくわかります。
【図説】特攻 太平洋戦争の戦場
『図説・特攻 太平洋戦争の戦場』
森山康平(著)、河出書房新社
爆弾を抱いて敵艦に体当たりする必死の戦法「特別攻撃(=特攻)」。
米軍はそれを「カミカゼ」と呼んだ。将兵たちの壮絶な戦い、そして慟哭の歴史と真相が明かされる――。
写真が充実しているので、入門書としてもおすすめです。
【漫画】特攻の島
『特攻の島』
佐藤秀峰(著)、芳文社
生きては帰れない――。
実際に存在した人間魚雷の「回天」をテーマにした作品。主人公の渡辺をはじめとする若者たちの、苦悩と生き様を描きます。
【漫画】総員玉砕せよ!
『総員玉砕せよ!』
水木しげる(著)、講談社
舞台は南太平洋ニューブリテン島。アメリカ軍が上陸する中、500人は玉砕するしかないのか――。
聖ジョージ岬の悲劇を、水木しげるさん自身の戦争体験に重ねて活写する、自伝的戦記漫画です。
【アニメ映画】火垂るの墓
『火垂るの墓』
高畑勲(監督)
空襲で母と家を亡くした幼い兄妹の清太と節子。2人を引き取ってくれるも親戚の家では邪魔者扱いされ、やがて防空壕に移り住む。
たった2人で生きていこうとする清太と節子に降りかかる悲運とは……。
何度見ても色褪せない、戦争映画の傑作です。
【映画】硫黄島からの手紙
『硫黄島からの手紙』
クリント・イーストウッド(監督)
舞台は1944年6月の硫黄島。5日で終わるとされていた日米両国の戦いは、36日間にもおよぶ歴史的な激戦となる……。
クリント・イーストウッド監督が、日本軍の視点から硫黄島戦を描きます。
出演……渡辺謙、二宮和也 ほか(敬称略)
【映画】聯合艦隊司令長官 山本五十六
『聯合艦隊司令長官 山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―』
成島出(監督)
戦争に反対しながらも、真珠湾攻撃の指揮を執ることになった連合艦隊司令長官の山本五十六。自らの意思に反して戦争を始めなくてはならない……。
歴史に翻弄された彼の、苦悩に満ちた半生を描いた大作です。
出演……役所広司、玉木宏 ほか(敬称略)
【映画】太平洋の奇跡―フォックスと呼ばれた男―
『太平洋の奇跡 ―フォックスと呼ばれた男―』
平山秀幸(監督)
太平洋戦争の激戦地・サイパン島。たった47人の兵を率いて4万5000人ものアメリカ軍に立ち向かった陸軍大尉の大場栄。
アメリカ軍から畏れられ、“フォックス”と呼ばれた彼と、仲間たちの真実の物語です。
出演……竹野内豊、ショーン・マクゴーウァン ほか(敬称略)
戦争について、今一度考えてみよう
太平洋戦争に関する作品はたくさんありますが、なかでもおすすめの作品をご紹介させていただきました。
戦争を知り、平和を考える。70年以上経った今だからこそ、振り返ってみてはいかがでしょうか。
日本の戦争を取り上げた映画の特集はこちら。細かい年表形式になっているのがとてもわかりやすいですよ。