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癒し効果もある 泣ける”猫本”の魅力|泣いて心のデトックス


 ふわふわの体に小さな肉球、ちょっと恐いときもあるけれど宝石みたいに綺麗な瞳。猫の魅力を挙げだしたらキリがありません。

猫は古くから日本人に愛され、絵画や書物に登場しては人々の心を魅了してきました。現代では、猫カフェがブームとなり、SNSから世界中で有名になる猫も出てくるなど、その愛らしい姿に誰もが虜です。

 

ところで、みなさんが最後に泣いたのはいつでしょうか。実は泣くことはストレス軽減になると言われているんですよ。

今回は、そんな猫の魅力がいっぱい詰まった癒し効果のある泣ける猫本をご紹介します。

 

わたしの方がなんでも知っているのだから。
『わたしのげぼく』

『わたしのげぼく』
上野そら(著)、アルファポリス

猫を飼っている人、猫好きな人はピンときたと思いますが、飼い主は猫の「下僕」という立ち位置で表現されることがよくあります。

4歳の男の子を下僕にした猫の「わたし」は、常に上から目線で「しかたのないやつだ」などとなじってはいるものの、ともに笑い、喧嘩し、成長していきます。

猫と人間の成長スピードは当然違うので、「わたし」の方が先にできるし、何でも知っているのです。それが故に「別れも早いけど下僕には泣かないで欲しかった」と、偉そうな態度を取っていてもお互い愛情たっぷりに過ごしていたことがわかります。

自由気ままに過ごしていて、表情もいまいちわかりづらい猫。でも実は、世の中の下僕たちに対して深い愛情を持っているからこそ、照れ隠しで横柄な態度を取っているのかもしれません。

表紙の生意気そうな猫の姿に反して、涙腺崩壊に注意が必要な猫本です。

 

猫のトトちゃんと過ごした日常を描いたエッセイ。
『今日も一日きみを見てた』

『今日も一日きみを見てた』
角田光代(著)、KADOKAWA

漫画家・西原理恵子氏から譲り受けたアメリカンショートヘアー「トトちゃん」への愛が詰まった、角田光代氏の著書『今日も一日きみを見てた』。
猫のトトちゃんと角田氏のエッセイ本です。

初めて猫を飼う角田氏は、親から離された子猫のトトちゃんの姿に一喜一憂します。トトちゃんは肝が据わっており、初日からきちんとトイレで用を足すなどのお利口っぷり。
猫を飼っている人なら「あるある」な場面にニヤリとしながら、トトちゃんと角田氏の関わり合いが微笑ましく癒してくれることでしょう。

角田氏のトトちゃんへの思い、迎えた理由にはホロっとさせられ、角田氏ならではの観察力の凄さが、猫への愛と相まってさらに際立つエッセイです。

 

愛猫とのかけがえのない日々。
『退屈をあげる』

『退屈をあげる』
坂本千明(著)、青土社

イラストレーターで紙版画作家でもある坂本千明氏の愛猫「楳(うめ)」の目線から描かれた『退屈をあげる』。温かいタッチの版画とノスタルジックな文章が魅力的な猫本です。
当初は坂本氏の私家本として作られ、一般の書店には並んでいませんでしたが、SNSなどで反響を呼び書籍化となりました。

冬の雨の日に訪れた楳と坂本氏との出会い、そして必ずくる別れ。
毎日同じことの繰り返しは退屈ではあるけれど、美しく愛おしいかけがえのない楳との日々が静かに綴られています。

丁寧に刷られた版画の猫は、ときに優しくときにコミカルで、坂本氏の愛猫に対する思いが伝わってくるかのようです。

 

「死ぬ」とはなんなのか?
『チャーちゃん』

『チャーちゃん』
保坂和志(著)、福音館書店

「僕、チャーちゃん。はっきり言って、いま死んでます」と、出だしから猫が死ぬ『チャーちゃん』。”死”をテーマにした絵本ですが、そのネガティブなイメージに反して登場する猫はいきいきとしています。

“死ぬ”と”踊る”の違いなんてわからないというチャーちゃん。「てか、踊ってます」と口語体で読者に語りかけ、美しい世界を飛び回り、わたしたちの想い抱く死後の世界とは違うかもしれません。
猫のチャーちゃんだけでなく、生きとし生けるものは全て死を迎えますが、死んだらそこで終わり、消えてしまうのか? という”死”への概念を考えさせられる絵本です。

死んだ後も、快活に生きているときと同じようにのびのびと過ごすチャーちゃんに癒され、猫を亡くした人は愛猫のその後が想像できて少しホッとするかもしれません。

 

 

優しい気持ちになれる魅力がいっぱいな猫本

小さな猫たちは、わたしたちを笑わせてくれたり慰めてくれたり、言葉がなくてもたくさんの魅力を持っています。一般的なイメージとは違い、実は情の深い動物なのかも?

がっつり泣いて、じんわり癒されたいときは、是非今回ご紹介した猫本を手に取ってみてください。

 

今回ご紹介した猫の本

わたしのげぼく
上野そら(著)、アルファポリス

今日も一日きみを見てた
角田光代(著)、KADOKAWA

退屈をあげる
坂本千明(著)、青土社

チャーちゃん
保坂和志(著)、福音館書店

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