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夏だ!ビールだ!ビールが飲みたくなる、ほろよい小説&エッセイ


夏も真っ盛りの季節になりました。

夏になると「とりあえずビール!」という方も多いのではないでしょうか。

今回取り上げるのは「ビールをテーマにした小説・エッセイ」。
読むと必ずビールが飲みたくなる作品を揃えました。

読書のお供といえば、コーヒーや紅茶という方が多いと思いますが、ビールをお供に読書というのも実は楽しいものです!

ちびちびとビールを飲みながら、ほろ酔いの中読書を楽しんでみませんか?

 

ロング缶片手に推理したい!

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『麦酒の家の冒険』
西澤保彦(著)、講談社文庫

ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベットと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが…。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。(表紙裏)

ビールのジョッキが表紙になった作品。ベッドと冷蔵庫(冷蔵庫の中には、大量のビールのロング缶とジョッキ)しか置いていない家に辿りついた主人公たち。

「この家にはなぜビールしか置いていないのか?」「誰が何のためにビールを置いている?」といった謎を、全員でビールを飲みながら推理し合うのですが……?

ミステリ用語で言うなら、いわゆる『安楽椅子探偵』モノ。ロング缶を飲みながら、一緒に推理し読み進めると、さらに楽しめる仕掛けとなっています。

 

ビール会社営業マンの痛快サクセスストーリー

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『ビア・ボーイ』
吉村喜彦(著)、PHP文芸文庫

ビール会社のエリート宣伝部から、突然、売上げ最低支店に飛ばされたオレ。待っていたのは小狡い上司と、だらけた空気。田舎のドブ板営業を舐めきってきたオレは赴任早々、得意先で大失態を演じてしまう…。ここで結果を出さねば本社へ帰れない。よし、売ってやろうじゃないか!アホな上司や性悪同期に負けてたまるか!瀬戸内の青い空と海を背景に、爽やかで、ほろ苦い、共感度120%のザ・営業成長小説。(表紙裏)

ビールグラスがまるごと表紙になった一冊。

ビール会社に勤める若手のサラリーマンが、営業マンとしてぐんぐん成長していくサクセスストーリーは痛快です。

ビールの営業を通した販売の裏側や在庫の扱いなど、勉強になることも多く、ビール好きとしては読んでおきたい一冊です。

なお、作者の吉村さんは、元サントリーの社員なのだとか。しかも主人公と同じく宣伝部に勤められていたようです。ところどころ「これってサントリーのことでは?!」と思わせる描写もあり、色々推察しながら読み進めていける面白い一冊です。

 

まるでビール!爽やかな味わいの一冊

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『ビールボーイズ』
竹内真(著)、東京創元社

秘密基地に少年たちが集った、十二歳のあの日。思えばそれが、ビール造りへの挑戦のはじまりだった。
前作「カレーライフ」につづく、フード系成長小説登場!ビールのことがもっと分かる、コラム付。(帯)

青い海、入道雲、ビーチパラソル、そして生ビール。夏らしい表紙がビール好きの心をくすぐる一冊。

本書で描かれるのは、12歳から30歳まで、ビールで結びついた4人の友情の軌跡。
仲間たちが集まってビールを飲む「ビール祭」を軸に描かれていますが、読んでいるとどこか懐かしい気持ちになる作品です。

人生で初めてビールを口にしたときの「苦さ」だったり、たくさん飲める人がなぜかカッコ良く見えたり……。
読後感も爽やかで、まるでビールのような味わいを持った作品です。

 

ビールへの愛があふれてこぼれる!

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『アンソロジー ビール』
赤塚不二夫(著)、阿川佐和子(著)他、パルコ

飲まずにいられるか?!
赤塚不二夫●阿川佐和子●阿川弘之●石堂淑朗●伊藤晴雨●岩城宏之●内田百閒●遠藤周作●大竹聡●長田浩●小沼丹●恩田陸●開高健●角田光代●川上弘美●川本三郎●北大路公子●久住昌之●小泉武夫●坂口謹一郎●佐多稲子●椎名誠●獅子文六●東海林さだお●辰巳浜子●立松和平●田中小実昌●種村季弘●千野栄一●永井龍男●平松洋子●星新一●丸山健二●村松友視●室井佑月●森茉莉●矢口純●山口瞳●吉田健一●吉田直哉●吉村昭(敬称略)
喉が鳴る鳴る41篇。(帯)

ビールを愛する文筆家による、ビールのこだわりが詰まった一冊。

ビールの注ぎ方、最適の温度、美味しいビールの銘柄、ビールの製造工場見学体験、西洋のビール……など、ビールにまつわる知識がたっぷり詰まった、読んでいて楽しい作品です。

なお、阿川佐和子さんの「とりあえずビール」、角田光代さんの「気がつけば枝豆」、室井佑月さんの「仕事して疲れた時のビールが最高!」など、共感できる部分も多いですよ。

 

心地の良い競作ショートショート

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『夢で会いましょう』
村上春樹(著)、糸井重里(著)、講談社文庫

強烈な個性と個性がぶつかりあう時、どんな火花が飛び散るか――それがこの本の狙いです。同時代を代表する2人が、カタカナ文字の外来語をテーマにショートショートを競作すると、こんな素敵な世界があらわれました。さあ、2種類の原酒が溶けあってできた微妙なカクテルの酔い心地をじっくりとどうぞ。(表紙裏)

村上春樹さん×糸井重里さん共著の『夢で会いましょう』に収録された短編、村上春樹著『ビール』。

本書には、村上さんと糸井さんによる『カタカナの外来語をテーマにしたショートショート』が交互に掲載されており、『ビール』に関しては村上さんが執筆しています。

「短編集でもないし、エッセイ集でもないし、かといって雑多な原稿の寄せ集めでもない。まあ要するにフシギな本です」と冒頭に書かれているように、斬新な切り口の『ビール』を味わいたい方におすすめの一冊です。

 

読書のお供にビールを

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ビールを飲みながら、ビールにまつわる作品を読むというのは粋なものです。

成人の読者のみなさんはぜひ試してみてくださいね。

 


今回紹介した書籍
麦酒の家の冒険』西澤保彦(著)、講談社文庫
ビア・ボーイ』吉村喜彦(著)、PHP文芸文庫
ビールボーイズ』竹内真(著)、東京創元社
アンソロジー ビール』赤塚不二夫(著)、阿川佐和子(著)他、パルコ
夢で会いましょう』村上春樹(著)、糸井重里(著)、講談社文庫


 

暑いとお酒を飲む機会も増えますよね。
飲み会を楽しみたい、そしてチャンスの場にしたいあなたには、こちらもおすすめです!

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。