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読みやすいのに勉強になる!おすすめの「ためになる」本5選


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読者のみなさんは、普段どのような本をお読みになるでしょうか。

私は小説、新書、ビジネス本問わず、できるだけ幅広いジャンルの本を読もうと心がけています。知的好奇心にかられて、馴染みのない分野にチャレンジする場合もありますが、内容があまりに難しく挫折してしまうこともたびたびあります。眠くなってしまってなかなか進まないんですね。

今回紹介するのは、読むだけで「勉強になる」小説。

「文学理論」「経済理論」「数学理論」「化学」「哲学」を学びたい方は、小説を楽しみながら教養を得ることができるので、得した気分になりますよ。

 

文学理論を学びたいなら…
『文学部唯野教授』

20170316-0015583562L-1『文学部唯野教授』
筒井康隆(著)、岩波現代文庫

究極のパロディか、抱腹絶倒のメタ・フィクションか

我らが若き主人公・唯野仁、彼は早治大学英米文学科の名物教授にして、実は隠れて小説を発表している新進作家、何やら不穏な幕開きである。

「大学」と「文学」という二つの制度=権力に挑んだ衝撃の長篇小説!(帯より)

大学の文学部で教科書として使用されることもある、テリー・イーグルトン「文学とは何か――現代批評理論への招待」に基づいた作品です。

読んでいるうちに、唯野教授の講義を聴く受講生のような気分になっていきます。唯野教授は、文学とは何か、印象批評、現象学、ハイデッガーの解釈学的現象学、ポスト構造主義といった、小難しい”文学理論入門”を、実にわかりやすく解説してくれます。

それに加えて、文学部の権力抗争のような裏事情(実際の話なのだとか)も描かれています。

筒井さんの、ブラックジョークには毎度思いっきり笑わされます。

興味のある方は『文学部唯野教授のサブ・テキスト』と一緒にどうぞ。

 

経済理論を学びたいなら…
『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』

20170316-0012565890L-2『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』
エリヤフ・ゴールドラット(著)、ダイヤモンド社

17年間翻訳が禁じられたいわくつきの一冊!

ハラハラ、ドキドキ読み進むうちに、劇的にパフォーマンスを改善させるTOC(制約理論)の原理が頭に入る!(帯より)

「日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」と、筆者本人が日本での出版を禁じた恐るべき作品。

シリーズの発行部数は、全世界で1000万部を超えるベストセラーとなりました。

機械メーカーで働く工場長のアレックスが、ある日、工場閉鎖を告げられるところから物語は始まります。

企業がお金を儲けるために必要な思考プロセスや、どうすれば企業全体が最適化されるのかといった命題を、TOC(Theory of Constraints=制約条件の理論)をテーマに紐解いていきます。

大変わかりやすい作品となっているので、経済理論を学びたい方には間違いなくお薦めです。

 

数学理論を学びたいなら…
『数の悪魔 ― 算数・数学が楽しくなる12夜』

20170316-0012498332L-3『数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜』
ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー(著)、晶文社

数の悪魔が、数字ぎらい、治します!

真夜中の楽しいレッスン(帯より)

算数が嫌いな小学生・ロバートが、夢の中で“数の悪魔”に出会い、魔法のレッスンを受けるファンタジー小説。

『博士の愛した数式』の参考文献にも紹介されています。

0の概念、素数、無理数。黄金数、フィボナッチ数、パスカルの三角形、無限と収束など、数字の奥深さを愉しめる作品です。オールカラーなので、とっつきやすいのもありがたいですね。

また、小学生高学年からを対象にしているので、お子さまへのプレゼントにもお薦めです。私も子どもがもう少し大きくなったら、必ず読ませたいと思っています。

 

化学を学びたいなら…
『もしベクレルさんが放射能を発見していなければ。』

20170316-0016674612L-4『もしベクレルさんが放射能を発見していなければ。』
大宮理(著)、PHP研究所

がん治療、病気の診断、夜行染料、品質改良、原発、核兵器……。

人類の発展と悲劇につながる大発見の舞台裏。

シーベルトさんの警鐘は活かされるのか?

今こそ知っておきたい元素のファンタジー読本。(帯より)

筆者は、河合塾の名物化学講師であり、学生向けの参考書を複数出版されている大宮理先生。単なる受験勉強としてではなく、化学を楽しんでほしいという目的で、”元素”をテーマにしたSF小説が作られたのだとか。

あとがきに「無数の名もなきチャレンジャーがいて、多くの殉教者たちが犠牲になる…そうやって人類が苦難を歩み、知を発見して紡いできたことのロマンを感じていただけたら幸いです」と書かれているように、壮大な世界観を感じることができる一冊です。知識の充実度はもちろん、小説としてもおもしろいですよ。

 

哲学を学びたいなら…
『ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』

20170316-0016580018L-5『ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』
ヨースタイン・ゴルデル(著)、NHK出版

問いかけることから「哲学」がはじまる

わたしたちはなぜ生きるのか?

今、「生きる」ことの根源的問いに直面するすべての日本人へ、著者からの熱いメッセージを掲載!(帯より)

全世界で約2300万部以上を売り上げたベストセラー作品。

14歳の少女・ソフィーのもとに「あなたはだれ?」「世界はどこから来た?」と書かれた奇妙な手紙が届きます。

手紙に書かれた問いに答えるべく、ソフィーは哲学の講義を受けるようになり……?

少年少女に哲学の門戸を広げる目的で、書かれた本書は、非常にわかりやすいです。
ソクラテス、ヘーゲル、ダーウィン、フロイトなど、年代順に哲学史を学ぶことができますよ。

 

読書は学びになる

興味を持っていただけたなら、読むだけで「勉強になる」小説で、教養を拡げてみてくださいね!

この記事でご紹介した書籍
♦『文学部唯野教授』筒井康隆(著)、岩波現代文庫
♦『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』エリヤフ・ゴールドラット(著)、ダイヤモンド社
♦『数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜』ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー(著)、晶文社
♦『もしベクレルさんが放射能を発見していなければ。』大宮理(著)、PHP研究所
♦『ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』ヨースタイン・ゴルデル(著)、NHK出版

さまざまなテーマの小説をご紹介!興味のある特集をのぞいてみてください。

 

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。