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「初読み」にピッタリなおすすめの本


「初読み」にピッタリなおすすめの本

新年あけましておめでとうございます。

読書好きの皆さまのことですから、「1年の初めに読む本」はもう決めているという方も多いのではないでしょうか。
年初め、本を読むなら後味の良い作品から始めたいですよね。

また、せっかくの「初読み」、面白くない作品に当たってしまったら、縁起が悪い気持ちになってしまう人もいるかもしれません。

そこで「初読み」にオススメな、ゴキゲンな作品たちをまとめてみました。

 

選定基準は、
・初読みにふさわしい、満足度の高い一冊であること
・読後感が軽く爽快な「後味の良い」ものであること
・当たり外れの少ない、アンソロジー形式の作品であること
・つい人に教えたくなる作品であること

もし、何を読もうか決めかねている……という方がいらっしゃったら、ぜひ参考にしてみてください。

 

『Happy Box』

『Happy Box』表紙

Happy Box
伊坂幸太郎ほか(著)、PHP文芸文庫

「幸」の付く作家が紡ぐ「幸せ」がテーマの物語(帯より)

 

伊坂幸太郎さん、山本幸久さん、中山智幸さん、真梨幸子さん、小路幸也さんという、名前に「幸」がつく5人のアンソロジー。
タイトル通り「幸せ」がテーマとなっており、新年早々縁起が良い1冊としてオススメです。

といっても、ありきたりな「幸せ」物語ではなく、作家それぞれの個性が存分に出た「幸せ」なのがポイント。
なかでも、イヤミス女王の一人と称される真梨幸子さんが書く「幸せ」とは……?

つい、相田みつをさんの『しあわせはいつも じぶんのこころがきめる』という有名な言葉を思い出してしまうほど、幸せの形って色々あるのだなぁと考えさせられる1冊です。

 

『ほっこりミステリー』

『ほっこりミステリー』表紙

ほっこりミステリー
伊坂幸太郎ほか(著)、宝島社

心がじんわり温まる“人の死なない”物語。(帯より)

 

かの有名な伊坂幸太郎さん、『さよならドビュッシー』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した中山七里さん、2016年度直木賞候補になった柚月裕子さん、日本ラブストーリー大賞受賞の吉川英梨さんという、まさに今が旬という作家たち4人のアンソロジー。

本書は『しあわせなミステリー』の文庫化にあたり改名されたもの。
ドキドキさせられながらも、最後にはほっこりする作品が揃っているので、お正月、こたつに入って暖かいお茶と一緒に愉しみたい1冊となっています。

ミステリー好きな方、年初めの1冊として、暖かい気持ちになれるミステリーはいかがでしょうか?

 

『君と過ごす季節 春から夏へ、12の暦物語』

『君と過ごす季節 春から夏へ、12の暦物語』表紙

君と過ごす季節 春から夏へ、12の暦物語
大崎梢ほか(著)、ポプラ社

一年を二十四の季節で分ける、二十四節気。注目の作家たちが、立春、啓蟄、春分など、四季折々のきらめきを切り取る、珠玉のアンソロジー春夏篇(ポプラ社ホームページより)

 

西加奈子さん、原田ひ香さん、大崎梢さん、小手鞠るいさんなど、有名作家12人が描くアンソロジー。
本書は、立春(二十四節気の第1。暦上、春が始まる日)から大暑(二十四節気の第12。暦上、立秋の前日まで)までの、12の暦がテーマとなっています。

二十四節気に合わせたアンソロジーということもあり、新年の初読みにはぴったり。

なお、二十四節気の第13~第24をテーマにした『君と過ごす季節 秋から冬へ、12の暦物語』もあるので、気に入った方はぜひ手に取ってみてくださいね。こちらも、柚木麻子さんや内田春菊さん、山崎ナオコーラさんなど豪華な面々が揃っていますよ。

 

『Wonderful Story』

『Wonderful Story』表紙

Wonderful Story
伊坂幸太郎ほか(著)、PHP研究所

「犬」にちなんだペンネームに改名(!?)した人気作家5人による犬をテーマにした5つの物語。(帯より)

 

伊坂幸犬郎さん、貫井ドッグ郎さん、犬崎梢さん、木下半犬さん、横関犬さんなど、名前に「犬」がつく5人のアンソロジー。

んん!? と二度見した方もいるかもしれません。

並んでいるのは見覚えがある名前ばかり。一文字を除いて……そう、この5人は、本書のために「犬」にちなんだペンネームに改名した人気作家たち。

「犬」をテーマにした、“ワン”ダフルストーリーが5編収録されています。

「犬」にちなんだペンネームという企画からも分かるように、どれもこれもクスリと笑ってしまう作品ばかり。この気持ちの良い読後感は、初読みには最適ですよ。

 

『運命の人はどこですか?』

『運命の人はどこですか?』表紙

運命の人はどこですか?
飛鳥井千砂ほか(著)、祥伝社

人生を変える出会いがきっとある。劇的じゃなくても、ロマンチックじゃなくても、その人があなたの求める”王子様”かも?(帯より)

 

飛鳥井千砂さん、彩瀬まるさん、瀬尾まいこさん、西加奈子さん、南綾子さん、柚木麻子さんといった女性作家6人の恋愛アンソロジー。
といっても、単なる甘い恋愛小説が並んでいるわけではありません。

運命の人とは、”恋愛”としての運命だけではないのです……それは私にとって一つの気づきでした。

良縁を繋ぎたい新年、本書を読んで「運命の人」について思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
あたたかい読後感は、新年の初読みを幸せなものにしてくれますよ。

 

「初読み」で良い1年を迎えよう

読書好きにとって「初読み」の作品は大切な一冊。面白そうだと思った作品があれば、ぜひ「初読み」候補にしてくださいね。

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