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本格推理が楽しい!ユニークな探偵が活躍する推理小説10選


推理小説には欠かせない、謎解き役の探偵。

推理以外には無頓着など奇人変人と評されることも多い探偵たちですが、ひとたび事件が起きれば人が変わったように輝き出します。

今回は、推理小説の王道ともいえる本格推理小説を5作、そして個性的な探偵が活躍し気軽に読める推理小説をご紹介します。

ユニークで愛すべき探偵たちの活躍を、じっくりと小説で読んでみませんか?

 

探偵・シャーロック・ホームズ
『緋色の研究』

緋色の研究
アーサー・コナン・ドイル(著)、光文社

世界中で愛される名探偵の一人、本作はシャーロックホームズが初めて登場した作品です。最初の作品でありながら、鮮やかなホームズの推理にハマってしまいます。

ホームズとワトスン。二人の初めての事件は、ロンドンの連続殺人事件。最後まで駆け抜けるように読んでしまいました!

ホームズシリーズには欠かせないホームズとワトスンとの出会いも描かれているので、今までホームズシリーズを読んだことがない人には特におすすめの作品です。

また、『緋色の研究』は二部構成の長編なので、読み応えのある推理小説を探している人もぜひ読んでみてくださいね。

 

探偵・金田一耕助
『獄門島』

獄門島
横溝正史(著)、角川グループパブリッシング

横溝正史さんの『獄門島』は、閉鎖的な島で起きる殺人事件を名探偵の金田一耕助が解決する推理小説です。

金田一耕介は戦友・鬼頭千万太の死を知らせるために、瀬戸内海の獄門島に向かうのですが、そこで連続殺人事件が起こり、巻き込まれることに……。

この作品の見どころは、凝った殺人トリック。松尾芭蕉の俳句になぞらえて不可思議な殺人が発生していくので、読めば読むほど奇妙で独特な横溝ワールドにどっぷりとはまってしまうはず。

ドラマや映画などで何度も映像化されており、数多く出版されている金田一耕助シリーズの中でも人気の高い作品です。

 

探偵・明智小五郎
『黄金仮面』

黄金仮面
江戸川乱歩(著)、春陽堂書店

探偵と犯人の駆け引きが書かれた小説が読みたい! という方には、江戸川乱歩の『黄金仮面』がおすすめです。

天才的な推理力で難事件を解決してきた探偵・明智小五郎の目の前に現れたのは、黄金の仮面で顔を隠した怪人。黄金仮面は明智小五郎に負けず劣らずの天才的な頭脳の持ち主で、明智小五郎と激しい頭脳戦を繰り広げます。

天才と天才の、手に汗握る戦いをぜひ読んでみてください!

『黄金仮面』は、乱歩作品の特徴のひとつでもある猟奇的な描写がほとんどみられないので、グロテスクさが苦手で乱歩作品を手に取ったことがなかった人でも、比較的読みやすい作品です。

 

探偵・エルキュール・ポアロ
『オリエント急行の殺人』

オリエント急行の殺人
アガサ・クリスティ(著)、早川書房

名探偵のエルキュール・ポアロが、たまたま乗り合わせた列車で不可解な殺人事件に遭遇し、解決するまでを書いた推理小説。
アガサ・クリスティの小説の中でも特に人気が高く、ドラマや映画など度々映像化もされています。

人情味感じるポワロの最後のセリフ、そして個性豊かな登場人物とのやり取りが軽快で飽きることなく読めますよ。

おすすめポイントは、殺人のトリック! とても綿密に練られているのでぜひ予備知識をつけずに、ポアロと一緒に事件の謎を解いてみてください。

 

探偵・神津恭介
『呪縛の家』

呪縛の家
高木彬光(著)、光文社

神津恭介シリーズの長編第2作目の本作。探偵の活躍を読むのはもちろん、自分でもしっかり謎解きしたい! という方におすすめの本格推理小説です。

名探偵・神津恭介が、予言にそって繰り広げられる殺人事件を解決するという物語。

殺人、宗教団体、遺産、密室など、あらゆるキーワードが事件に関わり、最後まで息をつかせない展開に読む手が止まらなくなります。

なんと作中には、高木さんから読者に宛てた謎解きの挑戦状があります。謎解き好きの人は、ぜひ高木氏からの挑戦を受けて立ち、謎を解いてからページを進めてください。

 

探偵・天下一大五郎
『名探偵の掟』

名探偵の掟
東野圭吾(著)、講談社

本作は、推理小説にありがちな密室トリックなどをユーモアたっぷりに皮肉った探偵小説です。

ミステリー好きなら一度は読んだことのあるトリックや、考えたことがあるであろう疑問。それらを天下一大五郎を始めとする登場人物たちがブラックジョークを交えつつ語っている姿に笑ってしまいます。

バラバラ死体や密室事件などを扱いながらも、探偵・天下一大五郎と警部・大河原番三のやり取りが非常にコミカルで、重い雰囲気にならずスラスラ読めます。

一風変わった探偵小説を読みたいときにぜひ読んでほしい作品です。

 

執事(探偵!?)・影山
『謎解きはディナーのあとで』

謎解きはディナーのあとで
東川篤哉(著)、小学館

大富豪の令嬢である女刑事・宝生麗子が、執事・影山の力を借りて事件を解決する推理小説。2011年に本屋大賞を受賞し、その後ドラマ・映画化もした作品です。

執事の立場でありながら、麗子から事件のことを聞くやいなやたちどころに事件解決。そして、まるで事件を解決できない麗子に容赦なく暴言を浴びせます。

非常に会話のテンポが良く、トリックが複雑でないので、ミステリーは読んだことがないという方におすすめです。執事らしからぬ影山の発言が、段々クセになってしまうかもしれませんよ。

 

探偵・鳥居真一
『青空の卵』

青空の卵
坂木司(著)、東京創元社

「ひきこもり探偵シリーズ」の一作目。ひきこもりがちの探偵・鳥居真一が、友人の坂木と共に周囲で起こる難事件を解決するミステリーです。

この作品のおすすめポイントは、鳥居と坂木の友人関係です。
鳥居は坂木以外の人との接触を嫌い、坂木に依存しているようにもみえます。しかし一方で、坂木も鳥居の身の回りの世話をしやすいような仕事にわざわざ就いており、2人の間には独特な信頼関係が成り立っています。

共依存のようないびつな関係ですが、作者の書き方によって、どこかほのぼのしてしまう男の友情は見ものです。

殺人などの凄惨な事件は起こらないので、ゆるくミステリーを楽しみたいときにおすすめの作品。

 

探偵・榎木津礼次郎
『百器徒然袋 雨』

百器徒然袋 雨
京極夏彦(著)、講談社

「強烈な個性を持つ探偵小説が読みたい!」という人には、『百器徒然袋 雨』がおすすめです。

京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズに登場する探偵・榎木津礼次郎を主人公にした短編集。探偵でありながら自分では捜査をしないユニークな榎木津が痛快に難事件を解決していきます。
推理小説ってこんなに笑えるんだ……!

シリアスな百鬼夜行シリーズとは異なり、ややコメディタッチで書かれているので、気軽に読める作品です。

 

探偵・名古屋弁のおばあちゃん
『やっとかめ探偵団』

やっとかめ探偵団
清水義範(著)、光文社

探偵として活躍するのは青年や紳士だけだと思っていませんか? そんな方たちがいれば読んで欲しいのが清水義範さんの『やっとかめ探偵団』。

この作品のおすすめポイントは、なんといってもコテコテの名古屋弁を話すおばあちゃんたちです。強烈な個性のおばあちゃんたちが何人も登場し、あっという間に難事件を解決してしまいます。

シリーズ作品ですが、どの作品から読んでも楽しめますよ。気軽に推理小説を読みたいときや、一風変わった推理小説を読みたいときにおすすめの作品です。

 

名探偵たちの活躍を楽しもう!

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なんとなく名前は知っていた……なんて探偵でも、活字でじっくり読んでみると印象がガラリと変わることがあります。

ぜひ自分の目で、名探偵たちが活躍する姿を楽しんでください。

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探偵が活躍する小説は映像化も多くしています。今回ご紹介した探偵たちも、映像化してるかも?