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東野圭吾『ダイイング・アイ』あらすじ・内容|その目は運命を狂わせる。


更新日:2017/8/5

『ダイイング・アイ』表紙

ダイイング・アイ
東野圭吾(著)、光文社

『ダイイング・アイ』あらすじ

何者かに殴られ、瀕死の重傷を負った雨村慎介。一命はとりとめたが、目を覚ました時、自分が事故を起こしたことになっていた。なぜそんなことになったのだろう?

慎介は事故のことを調べ始めるが、同棲していた恋人が消え、代わりに謎の女・瑠璃子が慎介の前に現れて……。

 

目の力によって狂い出す運命とは……?

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東野圭吾さんの『ダイイング・アイ』は、2007年に刊行されたミステリー小説です。

病院で目を覚ました主人公は交通事故を起こしたと周りから言われますが、彼自身は何も覚えていません。何があったのか調べていくうちに不思議な現象が起こり始めます。

鍵を握っているのは、物語の序盤で交通事故によって亡くなるひとりの女性。彼女の目の力によって、慎介をはじめとした多くの人々の運命が狂っていきます。

なぜ、同棲していた恋人は消えたのか? 混乱する慎介の前に現れた瑠璃子は、魔力のような力を持つ瞳で、人々を意のままに操るのです。
瑠璃子と事故で亡くなった女性は何か関係があるのか?次々と謎が浮上し、予想もつかない結末へと向かっていきます。

 

本作が『小説宝石』(光文社)の連載として世に出たのは1998年。単行本として発行されるまでに9年もかかっています。

東野圭吾さんの作品は論理的に構築された本格的なサスペンスやミステリーや、社会問題や科学をテーマにしたものが多く、オカルトやホラーのエッセンスが濃い本作は、東野作品の中では異彩を放っています。
刊行が遅れたのは、そういった背景があるのかもしれませんね。

しかし、東野さん自身も単行本化の際、「今の自分では書けない作品」と評するなど、ある意味貴重な作品ともいえます。

今回ご紹介した書籍

ダイイング・アイ
東野圭吾(著)、光文社

 

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