東野圭吾『プラチナデータ』あらすじ・内容|2013年に映画化されたミステリーの傑作
更新日:2017/7/31
『プラチナデータ』
東野圭吾(著)、幻冬舎
人を愛する気持ちも、DNAで決まるのか。 (帯)
東野圭吾さんの著書『プラチナデータ』。近い未来に起こり得るかもしれないその内容は、多くの人をトリコにしました。
2013年には、嵐の二宮和也さん、豊川悦司さん出演で映画化もされた本作。
どんな物語なのか? 迫っていきます。
『プラチナデータ』あらすじ
国民すべてのDNAが、システムによって管理された日本が舞台。犯罪の犯人検挙率は飛躍し、DNA検索システムは犯罪の取り締まりに大いに貢献していた。
あるとき、システムを開発した蓼科早樹と、その兄の耕作が殺害される。そして、殺害に使用されたと思われる拳銃が見つかった。
DNAを解析にあたった特殊解析研究所の神楽は驚愕する。システムが犯人だと示したのは、神楽自身だったのだ――。
『プラチナデータ』登場人物
神楽龍平
特殊解析研究所の主任。DNA検索システムによって、蓼科兄妹殺害の容疑者と断定されてしまう。
蓼科早樹
DNA捜査システムを開発した天才数学者。サヴァン症候群。
蓼科耕作
早樹の兄。早樹とともに殺害される。
浅間玲司
警視庁捜査一課の警部補。容疑者と断定された神楽の行方を追う。
仮想世界をリアルに描くミステリーの傑作
犯罪は許されないこと。もし、少しでも検挙率が上がるようなシステムが導入され、世の中がより安全になったらと願う人も少なくないはず。
この『プラチナデータ』では、将来的に起きるであろう犯罪を未然に防ぐために、国民のDNAが管理されるようになった仮想の世界を描いています。
単なる空想ではない
本作の魅力は、徹底した取材と研究によって生み出されるリアルさ。
東野さんらしく、倫理的な問題を除けば実現可能なシステムを作品の主題としています。そこにミステリーの要素を加えることで、他の作品にはない独特の世界観が生まれました。
決して起こるはずのない未来。そう思わせないところに魅力があります。
「プラチナデータ」とはなんなのか
タイトルでもある「プラチナデータ」。その名前に隠された意味も、注目すべきポイントです。
一体どんな情報、DNAが「プラチナデータ」とされるのか? その意味を知ったとき、あなたはきっと驚愕するはずです。
スリリング! そしてハラハラ……
普段は容疑者を探して追う立場だった神楽が、システム開発者の殺人容疑で追われることに……。
全く身に覚えのない容疑。
なぜDNA管理システムは神楽を犯人だとしたのか? 蓼科兄妹を殺したのは誰なのか? 容疑者となった神楽が、逃走しながら真相解明に乗り出すというスリリングなストーリーも本作の大きな魅力です。
捕まるかもしれない、神楽はどうなるのか!? ドキドキの展開が待ち受けていますよ。
『プラチナデータ』を読んでみよう!
さまざまな謎と思惑がうずまく『プラチナデータ』。もしかしたら近い将来に起こり得るかもしれないこの物語を、ぜひ読んでみてください。
また、映画は物語や結末が異なるので、あわせて見るのがおすすめです。
今回ご紹介した書籍
『プラチナデータ』
東野圭吾(著)、幻冬舎
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