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宮部みゆき『模倣犯』あらすじ・内容|最高傑作と名高い名作


更新日:2017/6/23

『模倣犯』表紙

模倣犯
宮部みゆき(著)、新潮社ほか

『模倣犯』あらすじ

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殺人事件で家族を亡くした少年・塚田真一が公園で犬の散歩をしている途中、ゴミ箱の中から女性の右腕とハンドバックを発見する。

ハンドバックの持ち主は3ヵ月前に失踪したOL・古川鞠子のものであると判明したが、右腕は彼女のものではなかった。
果たして、古川はどこに消えたのだろうか……?

 

「宮部みゆきの最高傑作」とも言われる作品

『模倣犯』は被害者の遺族、犯人、警察、事件を追うルポライターと、さまざまな人間の視点で連続女性誘拐殺人事件を描いた長編小説です。

本作は、宮部みゆき作品の中でも特に人気の高い作品です。2002年に中居正広さん主演で映画化、2016年には中谷美紀さんが主演でドラマ化もされています。

 

被害者の遺族、警察、事件を追うルポライターと、色んな角度から事件の解明に向けて調べていき、物語が進むにつれ、事件の背景や加害者の心理が明らかに。

天才を称する犯人の、幼稚な動機や人の命を軽々しく扱う残酷さを描写する一方で、被害者の遺族やその周辺の人々の心温まる交流も描かれています。
犯罪に巻き込まれた被害者の遺族や、加害者の家族が直面する地獄。その点も克明に描写されているところも見逃せません。

本作は単行本版上下巻、文庫本版が5冊にもわたる超大作。
しかし、登場人物の緻密な心理描写と、物語に張られたさまざまな伏線により「続きが気になって一気に読んだ」という声も少なくありません。

ミステリー小説の金字塔とよばれるのにふさわしい作品でしょう。

今回ご紹介した書籍

模倣犯
宮部みゆき(著)、新潮社ほか

 

ミステリーをはじめ、時代小説やSF作品など、宮部みゆきの作品を紹介した特集はこちら。