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宮部みゆきさんの著書『名もなき毒』がおすすめ!


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名もなき毒
宮部みゆき(著)
文藝春秋
発売日:2011/12/06

 

 

 

あらすじ・本内容

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巨大グループ企業である今多コンツェルングループの広報室に務める杉村三郎。平凡な名前とは裏腹に、杉村はしばしば事件に巻き込まれる。
しかも、妻は勤め先である今多コンツェルン会長の娘という「逆玉の輿」。仕事では、解雇された原田いずみの連絡窓口になるが…。

 

社会や人間の「毒の連鎖」を描いた作品

本書『名もなき毒』は、前作『誰か Somebody』に続く杉村三郎シリーズの2作目。時系列としては1作目の約1年後で、社会問題となっている宅地の土壌汚染やシックハウス症候群などを取り入れた現代ミステリーです。
著者・宮部みゆきさんは、これまで直木賞をはじめ多数の受賞歴がありますが、本書『名もなき毒』でも、2007年に第41回吉川英治文学賞を受賞。また、2013年には、小泉孝太郎さん、国仲涼子さん、岡本玲さん、平幹二朗さんら豪華キャストによりテレビドラマ化されています。

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本書『名もなき毒』は、首都圏で発生した無差別毒殺事件と、解雇された原田いずみが巻き起こす騒動が絡み合う形で構成されています。
無差別という他者との関係を無視した犯罪と、接触するがゆえに巻き起こる人間関係のトラブル。この相反する2つの共通点は、根底にある「怒り」です。そして、その人間の奥底に潜む「怒り」はやがて「毒」となり、他人だけでなく自分自身も犯してしまう…。
そんな社会や人間の「毒の連鎖」を徐々にあぶり出すことができるのは、宮部みゆきさんの描写力に尽きるでしょう。

本書『名もなき毒』の2年後が舞台となる杉村三郎シリーズ3作目『ペテロの葬列』と併せて楽しんでみてはどうでしょう。

 

今回ご紹介した書籍
名もなき毒
宮部みゆき(著)、文藝春秋

 

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