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結末を迎えると思わずゾッとする!? 読後に強い「苦味」を残すミステリー小説5選!


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ミステリー小説の中には、謎が明かされても読後に苦みや痛みを残す作品がいくつかあります。

ここでは、動機や結末を知ると思わず顔をしかめてしまうような作品を5作紹介していきます。

どれも癖になってしまう魅力的な作品です。

 

『頼子のために』法月倫太郎/著

nigami-misuteri2~あらすじ~

17歳の女子高校生が、公園で死体となって発見された。警察は通り魔事件として片付けようとしていたが、それに納得がいかない少女の父は、自分で犯人を見つけ出すため動きだす。やがて浮上する1人の男。そこで父は、その男を殺し、自らも服毒自殺をはかった――。と手記には書かれていた。

この手記を読んだ作家の法月倫太郎。しかし事件に違和感を覚えた彼は、この事件の真相を追っていく。するとそこには想像を絶する結末が待っていて――。


登場人物の悲しい過去

死んだ女子高校生、娘を殺された父、寝たきりの母。本作はこの3人の物語です。謎を追っていくうちに次第に見えてくる3人の思惑と彼らの悲しい過去。ここが本作の魅力です。

彼ら3人それぞれの考え方はどこかズレていて、そこに怖さがあります。そしてやがて迎える結末には苦々しく、さらに背筋が凍るような恐ろしさがあります。

『頼子のために』法月倫太郎/著(講談社)

 

『告白』湊かなえ/著

nigami-misuteri3~あらすじ~

中学教諭の森口悠子は、職を辞する直前、受け持っていたクラスに1つの告白をする。それは、数か月前に学校のプールで亡くなった自分の娘のことである。娘の死は事故として処理されたが、そうではないと森口は言う。そしてこのクラスの2人の生徒に殺されたのだとも告げる。

そこで森口は、とある復讐を仕掛けたと残し、学校を去っていく。その仕掛けとは――。


イヤミスの旗手のデビュー作

作者の湊かなえさんはイヤミスを得意とする作家さんです。イヤミスとは読後が苦々しく、読んだ後に嫌な気持ちになるようなミステリーのことです。本作「告白」もイヤミスとなっています。子どもが振るう悪意とその結果起きる悲劇。読むとやるせない気持ちになる作品です。

本作は湊かなえさんのデビュー作で、はじめて湊かなえさんの作品を読もうと考えている方にお勧めの一作です。

『告白』湊かなえ/著(双葉社)

⇒「イヤミスの女王」湊かなえさんの作品をもっと見る

 

『幻夜』東野圭吾/著

nigami-misuteri4~あらすじ~

父を自殺で亡くした水原雅也。残ったのは、父が残した借金と父が経営していた工場。父の通夜の翌日、雅也は阪神淡路大震災に見舞われる。その時、借金返済を強いてきた叔父が梁の下敷きになっているのを発見。雅也はそこで、叔父の胸ポケットに入っていた借金の借用証を破棄する。絶命していると思われた叔父はまだ生きていて、それに驚いた雅也は思わず、叔父を殺してしまう。

周囲を見回すと、雅也が殺す瞬間を目撃していたと思われる美女が立っていて――。


悪女の恐ろしさがわかる一作

本作は、人を殺してしまったことによって、日のあたる生活を送ることができなくなった雅也という男の物語です。そんな雅也の影にいるのは、雅也の殺人を目撃した美冬という女。美しく聡明な美冬は、雅也や周囲の人間を利用し、名誉や地位や金などあらゆるものを手に入れていきます。

そんな美冬に振りまわされる雅也の姿には、胸にくるものがあります。そしてやがて訪れる苦々しい結末は、読後に強い余韻を残します。

『幻夜』東野圭吾/著(集英社)

 

『ボトルネック』米澤穂信/著

nigami-misuteri7~あらすじ~

高校1年生の嵯峨野リョウは、東尋坊を訪れる。ここは2年前に恋人だった諏訪ノゾミが亡くなった場所だった。そこでノゾミを弔ったリョウは、その去り際、足を滑らせて東尋坊の崖から落ちてしまう。次に目を覚ますと、リョウは自分の住む街の河川敷のベンチにいた。腑に落ちないものを感じながら自宅に戻ると、そこには、産まれてこなかったはずの姉、嵯峨野サキがいた。

そして、嵯峨野リョウという人間がこの世に存在しないことを知る。


自分はいないほうがマシ……。胸を刺す物語

もし世界に自分がいなかったらどうなっていたか、と考えたことがあるでしょうか。本作は、そういった部分を描いた作品となっています。自分のいないパラレルワールドにやってきてしまった主人公のリョウは、自分がいた世界といなかった世界の違いにすこしずつ気がついていきます。

やがて自分がいないことによって世界が上手く回っていることに気付いたリョウ。その先には苦々しい結末が待っています。

『ボトルネック』米澤穂信/著(新潮社)

 

『放課後』東野圭吾/著

nigami-misuteri5~あらすじ~

女子高の教師である「私」は、校内で命を狙われていた。恨みを買った覚えはない。なぜ狙われているのかは不明。そんな時、校内の更衣室で、生徒指導の教師が死んでいるのが見つかる。更衣室は密室だった。さらにその後、学校で催された運動会で、第2の殺人が起きる。被害者はまたもや教師。なぜ、教師が殺されていくのか。「私」はその謎を追っていく。


東野圭吾のデビュー作

本作は、東野圭吾さんのデビュー作で、女子高が舞台の青春ミステリーです。謎が謎を呼び、とにかく先が気になるようなそんな作品となっています。終盤には思わず眉をひそめてしまうような犯人の衝撃的な動機が明らかになります。

そしてさらに主人公に訪れる1つの結末。これらが読み味を苦くします。

『放課後』東野圭吾/著(講談社)

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか。

どの作品も苦々しい読み味を残しますが、それでいてある種の感動を与えてくれる上質なエンターテインメント作品となっています。

気になった方は是非参考にしてみてください。

 

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ライター

ツナシ
青春小説とミステリー小説が好きな20代。ライトノベルから純文学まで読みますが、浅く広くといった感じです。小説は読むのも好きですが書くのも好きです。
先日某小説新人賞を賜り、現在出版に向けて作業中。