疲れた女性の心をわしづかみ! コナリミサト おすすめ漫画
公開日:2019/9/17
ドラマ『凪のお暇』が大ブーム。そんなドラマの原作は、「共感できる!」と女子のリアルな心情描写に定評のある、コナリミサトさんの漫画です。
コナリさんの作品は、読んでいると元気になれる「ビタミン漫画」だなぁと思います。
そこで今回のコラムでは、コナリさんの作品のなかから、私がおすすめしたい漫画をご紹介します。元気のないとき、疲れているときに、ぜひ手にとってみてくださいね。
『凪のお暇』
『凪のお暇』
秋田書店
口癖は「わかるー」で、唯一の生きがいは「節約」の主人公、凪。
ある日凪は、空気を読みすぎて、ついに過呼吸となり会社で倒れてしまいます。
その後、空気を読む人生をリセットしたい、とにかくまっさらになりたいと、都心の2LDKから郊外の6畳一間へお引越し。仕事も恋も服も家具もすべて捨て、無職の生活を始めます。
豊かな人生≠SNS映えの生活。日々を工夫して、自分なりに楽しめればそれでオッケー。誰の目も気にせず、自分の心に忠実に……。そんな丁寧な生活を送る凪を見ていると、じわじわ力が湧いてくるんですよね。
なかなかヘビーな物語ですが、色々お疲れの方にそっと手渡したい作品です。
『珈琲いかがでしょう』
『珈琲いかがでしょう』
マッグガーデン
移動珈琲屋さんを舞台に描かれる、オムニバスストーリー。
マスターの青山さんが、手動で豆を挽いて丁寧に淹れた珈琲には、皆を癒やす力がある。そしてその珈琲を飲んだお客さんたちは、それぞれの問題を解決していく……という構成。
なので私は、定番の「ほっこりグルメ人情漫画」だとすっかり思いこんでいました。
ところが、読んでいるうちに、ありきたりな展開ではなくなっていきます。いつも笑顔で優しく話を聞いてくれる青山さんは、想像を超える過去を抱えていたのです……。
「珈琲に出会えた時、世界が変わった」。どんでん返しの連続で、最後まで結末が読めない作品です。
『恋する二日酔い』
『恋する二日酔い』
イースト・プレス
女の子に人気のビール「ピンクビールアワー」をキーアイテムにした、ショートストーリー。
私は第3話、元カレの結婚式に招待された女子の物語が特にお気に入りです。
いつもすっぴんボサボサ髪、デニムを愛するズボラ女子が、大金をかけて全身武装し元恋人の結婚式へ。
ギャップを全面的に出した彼女の姿に、新郎と新婦は唖然。これで心が晴れてすっきり! と思いきや、スライドショーで流れる2人の思い出に撃沈。二次会には参加せず、一人飲みを始めます。するとまさかの展開に……。
どの作品も共感でき、ホッとさせられ、笑わせてもらい、個人的に大好きな作品です。まるでショートムービーを見ているかのような、じんわりとした余韻が残ります。
『キノコノホン』
『キノコノホン』
ワニブックス
コナリさんの初期の作品で、今の作風とは少し異なる1冊。
上京したての舞竹マリ男には、「東京で行きつけのバーを作る」というささやかな夢がありました。
マリ男が近所の良さげな店に勇気を出して入ってみるのですが、なんと店主が「きのこ」!? そして常連客は、紙袋をかぶった男性!?
わけがわからない設定に、プッと笑えて癒やされるギャグ漫画なんです。
なお本書は、前後ろ両A面の特殊な作りになっています。つまり、前から読んでも後から読んでも話がつながる構成なんです。
そんな仕掛けを楽しめるのも書籍ならでは。ぜひ手にとってみてください。
『ひとりで飲めるもん!』
『ひとりで飲めるもん!』
芳文社
チェーン店飲みが大好きなバリキャリ女子の物語がこちら。
「バリキャリ」とはキャリアを意識してバリバリ働く人のこと。
そんなバリキャリ女子の主人公は、会社では仕事のできるカリスマ美女なのですが、会社を出ると張りつめた糸がぷつんと切れ、チェーン店に直行。
容姿とは裏腹に、リーズナブルにさくっと飲めるチェーン店が大好きなのです。
出てくるのは天丼屋、餃子屋など、女性1人ではちょっと入りにくいお店。そのギャップがいいんですよね。美味しそうに食べているシーンを見るだけで、おなかがへってきます。
また、チェーン店飲みを満喫できるようなうんちくもあり、私は一方的に親近感を持っています(笑)
女性の心をくすぐる物語が魅力!
『凪のお暇』がドラマ化されるなど、話題のコナリミサトさん。『凪のお暇』だけでなく、他の作品も女子の心をくすぐる作品になっていますよ。
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ライター:飯田 萌