笑いあり涙あり!これぞ名作【完結済】おすすめ漫画
みなさんは、日頃どんな漫画を読んでいますか?
笑える話が好きな人もいれば、切ない話、怖い話が好きという人もいるでしょう。
漫画の好みは人それぞれですが、今回ご紹介するのは「笑いあり涙ありの漫画」です。そういった作品は世に多く存在しますが、そのなかでも個人的に全力でおすすめしたい作品を厳選しました。
どの作品もすでに完結しているので、お休みの日に一気に読むのもいいかもしれません。
過疎化の進む村を救えるか!?
『限界集落温泉』
『限界集落温泉』
鈴木みそ(著)、エンターブレイン
全4巻
ゲームクリエイターという仕事から逃げ出し、ほぼ裸一貫の状態のとおるがたどり着いたのは、伊豆にあるとある旅館。しかし、その旅館は取り壊されるほど老朽化していました。
次々に訪れる癖ありの珍客たちとともに、立ち退きを迫られている旅館の再建を行う羽目になるとおる。
架空の話ですが、元となるのは作者である鈴木さんの故郷です。だからこそ、現実味を帯びたものとして読むことができ、グイグイ引き込まれてしまいます。
「町おこしをしたい!」という作者の想いや、ひとりひとりの力は小さくても、それがひとつになれば大きな力になることなどを、作品を通して教えてくれます。
編集者、ライター、そしてイラストレーターである鈴木さん。ルポ漫画家として不動の地位を得た作者だからこそ、この作品が高い支持を得るのでしょう。
東村アキコが漫画家になるまで
『かくかくしかじか』
『かくかくしかじか』
東村アキコ(著)、集英社
全5巻
『ママはテンパリスト』や『海月姫』など、数々のヒット作品を生み出している東村アキコさん。本作は、彼女が漫画家を目指した幼少時代から、実際に漫画家になるまでの道のりを描いた自伝エッセイ漫画です。
男性による“マンガ道”作品は数多くあるものの、女性が描く“マンガ道”はあまり見かけません。しかし、ギャグ漫画家としても名高い東村さんの半生が、非常に面白おかしく描かれています。
しかし、これは単なる漫画家になるためのお話ではなく「東村アキコ」というひとりの人物を、本人が客観的に描いた作品です。
良いも悪いもすべてさらけ出す……そんな東村さんの強さを知ることができます。美談で終わっていいはずの物語はそれで完結せず……!? ぜひ一度読んでみてくださいね。
命の尊さとは……。
『おいでよ動物病院!』
『おいでよ動物病院!』
たらさわみち(著)、集英社
全15巻
動物病院が舞台の漫画のなかでも、『おいでよ動物病院!』は、純粋に命の大切さや日々起こる出来事をハートフルに描いています。
ただ単に病院に来る動物が癒されている姿を追っているだけではありません。動物との接し方や保護したときの対処の仕方など、動物に関する知識を得られるのもこの作品の特徴です。
たらさわさんの描く動物漫画は人気があり、他に『MF動物病院日誌』や『僕とシッポと神楽坂』など、動物病院や獣医の目線で描いたものがあります。
大きな事件が起こるわけではなく、日常的にあり得ないことも起こらない。だからこそ、普段当たり前に過ぎていく幸せな日常に気づかされる……。ペットである動物との距離の取り方を考えさせられる作品です。
メールが届く時間と、二人の心の距離。
『ほしのこえ』
『ほしのこえ』
佐原ミズ(著)、新海誠(原作)、講談社
全1巻
作品のイラストを担当しているのは、2009年にTVドラマ化された『マイガール』の作者である佐原ミズさん。そして原作は、大ヒットとなった映画『君の名は。』の監督や脚本を務めたことでも有名な新海誠さんです。
同じ中学に通い、同じ高校を目指すミカコとノボルの物語。近くにはいないけれど、お互いのことを想い続ける二人のせつないラブストーリーです。
指令のもと宇宙へ旅立ったミカコと、地球で普通の生活を送るノボル。超長距離メールサービスを使ってメールのやりとりをするも、だんだんとメールの往復にかかる時間が増えていき、二人の心の距離も遠くなっていきます。
壮大なスケールでありながら、心情は読み手ととても近く、いつも不思議な感覚に陥る新海誠ワールドがここにはあります。
本作は新海さんの短編アニメーションをコミカライズしたもの。作品を忠実に描きながら、ラストは違うので、比べてみても面白いでしょう。
シュールな可愛さ炸裂!
『万福児』
『万福児』
下吉田本郷(著)、集英社
全6巻
下吉田本郷さんのデビュー作品。表紙からにじみ出るパワーに圧倒され、思わず手に取ってしまったという人もいるかもしれません。
幼稚園児である福志くんが主人公なのですが、その存在感は読んだ人の心に大きく残るはずです。
本作は福志くんと、その家族を描いたハートフルコメディ。
子供であるがゆえに不条理な息子・福志と、天真爛漫な妻・文子、二人に振り回される住職・万典の姿が微笑ましく、読んでいて胸がホッと温かくなりますよ。
福志くんの動きはどこかシュールで、「子供ってこんなところあるよね」と、肩の力を抜いて読めます。
個性的な家族の物語は、目の前の現実に追われている方を応援してくれています。子育てを頑張っている親御さんにも読んでもらいたい作品です。
どっぶり漫画の世界にハマってみて!
名作と言われる漫画はたくさんありますが、今回は個人的におすすめしたい5作品をご紹介しました。
たまにはいつもと路線が違う作品を読んでみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介した漫画
『限界集落温泉』
鈴木みそ(著)、エンターブレイン
『かくかくしかじか』
東村アキコ(著)、集英社
『おいでよ動物病院!』
たらさわみち(著)、集英社
『ほしのこえ』
佐原ミズ(著)、新海誠(原作)、講談社
『万福児』
下吉田本郷(著)、集英社
少年漫画、少女漫画、青年漫画。それぞれのおすすめ完結マンガを一挙にご紹介した特集はこちら。