小学生におすすめの絵本・児童書はコレ!学年別に選び方もご紹介
更新日:2019/6/12
「子供に読書の習慣をつけたい」と願うお父さんやお母さんは多いのではないでしょうか?
本を読むことは、単に娯楽というだけでなく、知識の習得や語彙力を高めたり、集中力の向上など、様々なメリットがあります。
読書が好きな子は読みたい本を自分でどんどん選びますが、読書があまり好きではない子は、どんな本を選んでいいのかよくわからないものです。
読書が得意ではない子に本を読んでもらうには、大人が読む本を選んであげるのもひとつの方法ですが、いったいどのような本を選んだら良いのでしょうか?
今回は、そんな小学校のお子さんにおすすめな本を紹介します。
低学年の小学生へ本を選ぶ方法
本が大好きな子もたくさんいますが、本を苦手と思っている小学生は少なくないようです。
苦手になる理由としては、
1.読んでいる本の内容がその子にとって難しすぎる
2.大人から「読みなさい」と強要されて、本を読むことが嫌になってしまう
などが考えられます。
学校の読書感想文も、「やらなければならない」や「仕方なくやるもの」と思ってしまうと、読書は楽しいものという意識はどんどん遠ざかっていきます。
ほかにも色々と本が苦手になる理由はありますが、きっかけは些細なことかもしれませんね。
「本を読む」というと、ストーリーのある物語などを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、まずは「本を読む=楽しい」ということを覚えてもらうことが先決です。
もしお子様が読みたいと持ってきた本が、年齢に対して簡単すぎる絵本だったり、親が思っているものとは違う本を選んだとしても、子供の「読みたい」と思う気持ちを大事にしてあげることが大切だと思います。
小学校低学年におすすめの本1
『あおい目のこねこ』
『あおい目のこねこ』
エゴンマチーセン(著)、福音館書店
あおい大きな目をしている猫の絵が魅力的な『あおい目のこねこ』。
ねずみのくにを探しに出かけるのですが、どんな困難が起きても「なんでもないや」と何処吹く風。
こねこの性格なのか、猫っぽさを表現したのかはわかりませんが、おおらかな気持ちで他人の言葉を受け止める姿は、見習いたいところ。
自分自身を信じる心が大切だということを、子供だけでなく大人にも教えてくれる1冊です。
絵もお話もちょっとクセのあるところが、長く愛される理由かもしれません。少し文章が長めの絵本なので、ひとり読みのステップアップや読み聞かせにもおすすめです。
小学校低学年におすすめの本2
『きょうはなんのひ?』
『きょうはなんのひ?』
瀬田貞二(作)、林明子(絵)、福音館書店
林明子さんの絵に、親世代の方々もきっと懐かしく思うことでしょう。
主人公のまみこが登校前に出したヒントをもとに、まみこが書いた手紙を一つ一つ、お母さんは宝探しのように辿って行きます。その様子がゲームのようにワクワクして、思わず引き込まれてしまいます。
小さいとき真似したお母さんもいるでしょうし、「子供がやってくれた」という方も多いでしょう。
大人になり、親になって読んでみると、子供の成長に少し目頭が熱くなる絵本です。
お父さんとお母さんを想うまみこの気持ちがあたたかく、テンポ良く進むお話に、お子さんもきっとハマるでしょう。
小学校低学年におすすめの本3
「マジックツリーハウスシリーズ」
「マジック・ツリーハウスシリーズ」
メアリー・ポープ・オズボーン(著)、 メディアファクトリー
全米で大ベストセラーとなった「マジックツリーハウスシリーズ」は、日本の小学生の間でも人気のシリーズです。
史実をもとにしたファンタジーなのですが、歴史や知識も学べるという点は親目線でもおすすめ。
主人公はジャックとアニーという兄妹で、男の子が大好きな冒険活劇とはいえ、女の子目線でも楽しめるでしょう。意外と大人でも知らないようなことも載っているので、親子で一緒に読むのもいいですね。
ボリュームは多そうに見えますが、本を読むのが好きなお子さんなら、1年生からでもきっと読めると思いますよ。
小学校低学年におすすめの本4
『はれときどきぶた』
『はれときどきぶた』
矢玉四郎(著)、岩崎書店
日記に書いたデタラメが現実になってしまう、不思議でおかしな『はれときどきぶた』。
面白い挿絵や主人公の小学3年生・畠山則安が本当に書いたような日記など、飽きずに読み進めやすい工夫のある読み物です。
小学生のハートをがっちりつかむようなシュールな出来事の連発に、読書の苦手な男の子でも入りやすい作品でしょう。
テレビアニメ化もされた作品なので、アニメから本に移行してもいいかもしれません。
「わたしも小学生の頃読んだことある」というお父さん、お母さんも多いと思いますので、少し懐かしさを感じながらお子さんと一緒に読んでみてくださいね。
小学校低学年におすすめの本5
『エルマーのぼうけん』
『エルマーのぼうけん』
ルース・スタイルス・ガネット(著)、 福音館書店
りゅうの子供を助けるため冒険に出たエルマーのリュックには、子供にとっても身近な輪ゴムや歯ブラシなど、「それで冒険に出て大丈夫なの?」と心配になりそうなものが詰まっています。
木々の生い茂るどうぶつ島には、恐ろしいけど憎めない動物たちがたくさん。エルマーの知恵をお手並み拝見と、どんどん読み進めてしまう読み物です。
長い読み物が苦手なお子さんなら、寝る前の読み聞かせに1章ずつ読んであげるのもいいかもしれません。
巻頭に描かれている島の地図を見ながら読み進めるのも、一緒に冒険へ出た気持ちになれておすすめです。
小学校低学年におすすめの本6
「迷路絵本シリーズ」
「迷路絵本シリーズ」
香川元太郎(著)、PHP研究所
キレイで細かい絵に思わず見とれてしまうこちらのシリーズ。
世界各地の古代文明に触れることができる『文明の迷路』をはじめ、「昆虫の迷路」「宇宙の迷路」などもあるので、お子さんが興味を持ったものをチョイスしてみてください。
ちなみに、ちょっと本のサイズが大きいな~と思っていたのですが、ポケット版もあるそうです。
小学校低学年におすすめの本7
『こどもがはじめてであう にっぽん地図絵本』
『こどもがはじめてであう にっぽん地図絵本』
とだこうしろう(著)、戸田デザイン研究室
カラフルな絵がたっぷりな、日本地図を学ぶ絵本です。
ただ地図を覚えるだけでなく、日本の山の高さくらべや川の長さくらべなど、いろいろな視点から学べます。トンネルの長さくらべなど、面白い視点のものばかり!
「いちばん○○なのは?」ってフレーズが好きな子供って多いですよね。子供向けですが、もちろん大人も勉強になります。
小学校高学年の子供へ本を選ぶ方法は?
興味の持てない話や面白さを感じない本だと、字を目で追っていても頭に内容がほとんど入って来ず、なかなか読み進められないという経験をしたことはありませんか?
それと同じで、本を読むことに慣れていない子供たちにとって、難しい本や興味を持てない話の本を読めと言われても、面白くないのは当然です。
ですから、読書に慣れていない子供には、できるだけ読みやすい本を選んであげるのがポイントです。
文字が大きめのものや挿絵の入ったものを選ぶのも良いですし、一般的な文庫本サイズよりも大きめの本の方が読みやすいかもしれません。
内容的には、その子が興味を持てるものがベターです。例えば、野球が好きな子には野球を題材にした本だと比較的すんなりと読めるでしょう。
そのほかには、同じ年ごろの子供が主人公の物語など、できるだけ身近に感じられる作品を選ぶのもひとつの方法ですし、冒険ものや謎解きものなども子供が夢中になりやすいのでおすすめです。
では、小学生高学年に読んで欲しい児童書をいくつかご紹介しましょう。
小学校高学年におすすめの本1
『かあちゃん取扱説明書』
『かあちゃん取扱説明書』
いとうみく(作)、佐藤真紀子(絵)、童心社
小学4年生の哲哉くんはいつもお母さんに怒られてばかり。そこで、お父さんの提案で「かあちゃんの取扱説明書」を作ることにしました。
取説を作るために、哲哉くんはお母さんを細かく観察し始めます。すると、今までは気付きもしなかったようなことがたくさん見えてくるようになったのです。
さて、哲哉くんはいったい何を感じ、どのように変わっていったのでしょうか? お母さんとの関係はどうなったのでしょうか? そして、でき上がった「かあちゃん取扱説明書」とは?
小学校高学年におすすめの本2
「ズッコケ三人組シリーズ」
「ズッコケ三人組シリーズ」
那須正幹(著)、ポプラ社
「ズッコケ三人組シリーズ」 は、ハチベエ・ハカセ・モーちゃんの、小学6年生の仲良し三人組が繰り広げる事件や冒険、友情などを描いた作品。
1978年『それいけズッコケ三人組』から始まったシリーズは2015年まで続き、シリーズは50作に上ります。子供の頃に読んだなぁというお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか。
三人組が痛快で面白いだけでなく、笑いあり、感動あり、涙ありでグイグイと引き込まれていきます。ひとつひとつの話が完結しているので、どれを選んでも楽しく読めるのも魅力です。
小学校高学年におすすめの本3
『魔女の宅急便』
『魔女の宅急便』
角野栄子(著)、福音館書店
キキは人間と魔女のハーフの女の子。一人前の魔女になるためには13歳になったら知らない町へ行き、たった一人で修行をしなければなりません。
そんなキキが、訪れた町でのさまざまな事件や人々との触れ合いを通して成長してく物語で、スタジオジブリの宮崎駿監督代表作のひとつである映画『魔女の宅急便』の原作でもあります。
この作品ではキキが修行を終えて家に戻るまでの1年間が描かれていますが、さらに続編が5作あり、キキが大人になるまでの姿を追うことができます。どの作品もおすすめですよ。
小学校高学年におすすめの本4
『二分間の冒険』
『二分間の冒険』
岡田淳(著)、偕成社
6年生の悟が経験した、たった二分間の不思議な冒険の物語です。ある日悟は不思議な黒猫の「ダレカ」に、異世界に連れていかれてしまいます。
ダレカは悟に「元の世界に戻りたいのなら、おれを捕まえなければならない」と言います。でもダレカは「俺はこの世界でいちばんたしかなものの姿」をしていると言うのです。
そうして悟は「いちばんたしかなもの」を探す旅に出ます。
果たして、悟は元の世界に戻ることはできるのか? そして「いちばんたしかなもの」とはいったい何なのか? 先の読めない展開に、自ずと引き込まれてしまうお話です。
小学校高学年におすすめの本5
『宇宙への秘密の鍵』
『宇宙への秘密の鍵』
スティーヴンホーキング、ルーシーホーキング(著)、岩崎書店
主人公の少年ジョージは隣に住む科学者エリックの開発するスーパーコンピューター・コスモスで、エリックの娘のアニーとともに宇宙空間に飛び出し宇宙旅行を楽しみます。
一方、エリックにはコスモスを狙う間の手が忍び寄っていました。
この作品は、ブラックホールの特異点定理で知られる論理物理学者スティーヴン・ホーキング氏が娘さんと共著した冒険物語。40ヶ国以上で発売される世界的なベストセラーです。
本には挿絵とともに美しい宇宙の写真がたくさん載っています。解説も随所に書かれており、スリルある冒険物語を楽しみながら、宇宙について学べる1冊です。
小学校高学年におすすめの本6
『びりっかすの神様』
『びりっかすの神さま』
岡田淳(著)、偕成社
転入生の始は、教室の後ろの方を漂って飛んでいる羽の生えた男の人を見つけます。
このクラスは成績順に席が決められいて、後ろは成績がビリの人が座る席。やがて、不思議な男の人に会うことができるのは成績がビリの人であることを知るのです。
そして、クラスの子供たちはわざとビリになろうとするようになってしまい……。
この作品は、『二分間の冒険』と同じ岡田淳さんの作品で、何かに本気で取り組むことの大切さを教えてくれる物語です。
子供に本を読んでもらうには
本を読むことは色々なメリットがあります!お友達と遊ぶのも大事ですが、雨の日や寝る前などは本を読んでくれたら嬉しいですね。
本を読むことに慣れていない子供に本を読んでもらうには、何よりも「面白い!」と思わせることが大切です。
いきなりハードルをあげるのではなく、どうかお子さんの興味のあるものから様々な本に触れさせてあげてくださいね。
できれば作品について親子で話ができると、子供の興味をもっと引き立てることができます。子供に本を勧める時は大人もその本を読んでみることをおすすめします。
小学生向けの児童書は、こちらからもっと探せます。