宮部みゆき『理由』あらすじ・内容|謎の多い事件の真相とは?
更新日:2017/6/27
『理由』
宮部みゆき(著)、新潮社
『理由』あらすじ
荒川区の超高層マンションの一室で、4人の死体が発見された。家族だと思われた4人が実は赤の他人だったことが、捜査を進めていくうちに判明。
なぜ彼らは家族のふりをして一緒に暮らしていたのか?この部屋の本当の持ち主はどこにいるのか?そして、事件の真相とは……?
謎の多い事件の背景、真実に迫る……。
本作は、超高層マンションで起きた殺人事件について、ルポライターが事件の関係者全員にインタビューすることで真相が解明しく物語。
事件は、裕福な人たちが暮らす超高層マンションで起きます。
殺害された4人は、周辺住民に家族だと思われていました。遺体が発見された当初も、家族であることを前提に捜査が進められていきます。
しかし捜査が進むにつれて、4人は全員赤の他人であることが判明。
殺害された4人が家族のふりをする理由、マンションの元の持ち主が失踪した理由、4人が殺害された理由、一体誰が犯人なのか? と謎の多い事件なのです。
宮部みゆきさんの作品は、登場人物ひとりひとりの緻密な心理描写を行うことで有名です。本作では家族をテーマにし、その絆や煩わしさが描かれています。
緻密な心理描写だけでなく、1990年代後半に朝日新聞に連載され、当時の社会問題であった競売物件の不法占拠の詳細な描写も本作の見どころです。
社会問題や家族の在り方をもとに構想された読み応えたっぷりの本格ミステリー小説です。
今回ご紹介した書籍
『理由』
宮部みゆき(著)、新潮社
ミステリーをはじめ、時代小説やSF作品など、宮部みゆきの作品を紹介した特集はこちら。