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村上春樹作品をまだ読んだことない人はどれから読むべきか


新作を出すたびに話題になる人気作家・村上春樹さん。作品数が多いので、どれから読むべきか迷ってしまいますよね。

ここでは「村上作品をまだ読んだことがない」という方向けに、最初に読むのにおすすめの作品をご紹介します。

 

デビュー作から読もう
『風の歌を聴け』

『風の歌を聴け』表紙

風の歌を聴け
講談社

村上さんは、1979年に『風の歌を聴け』デビューしました。
この作品で群像新人文学賞を受賞。5人いた選考委員全員に好評だったそうです。

本作は、とある夏を過ごす「僕」の物語。『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』とあわせて「鼠三部作」と呼ばれています。
さらに、『ダンス・ダンス・ダンス』と主人公が同じ! つまり、次に読む作品も自動的に決まるというわけです。

まるで美しい詩のようにも感じられる文章を、ぜひ体感してください。

 

話題作から読もう
『ノルウェイの森』

『ノルウェイの森』表紙

ノルウェイの森
講談社

1987年に発表された上下巻の長編小説『ノルウェイの森』。村上作品を読んだことがない方でも、タイトルは知っている方が多いと思います。

37歳の「僕」が、ビートルズの『ノルウェイの森』を聞いて、17年前の学生時代のことを回想するというストーリー。非常に切ない展開が続きます。

村上さんはこの作品を、「100パーセントの恋愛小説」と称しています(初版本帯のコピーより)。
世界で翻訳されている人気作であり、比較的読みやすいので、何から読むか迷った際は読んでみてはいかがでしょうか。

 

文学賞受賞作から読もう
『ねじまき鳥クロニクル』

『ねじまき鳥クロニクル』表紙

ねじまき鳥クロニクル
新潮社

読売文学賞を受賞した『ねじまき鳥クロニクル』は、第3部まである長編作品。
会社をやめて妻と平穏に暮らしていた「僕」が、飼い猫の失踪をきっかけに変わっていく物語です。

徐々に不思議な世界へと迷い込んでいく主人公。目を背けたくなるシーンもありますが、物語がイメージしやすく、一気に読み進められますよ。

心地よい文章を読みたいときにおすすめ。

 

短編集から読もう!
『女のいない男たち』

『女のいない男たち』表紙

女のいない男たち
文藝春秋

長編はちょっと……と心配な方であれば、短編を少しずつ読んでみてはいかがでしょうか。

本作は、書き下ろしの『女のいない男たち』を加えた、全6編の短編集。全編を通して中高年男性が主人公で、女性との別れを通して感じるアイデンティティの揺らぎを描いています。

村上さんの独特な世界、真の男心、ビートルズのコンセプトに興味がある方におすすめです。

 

直感を信じて、まずは手にとってみよう

4つのカテゴリーで作品をご紹介しました。でも、本当に迷ったときは直感を信じて選んでみてください。

どの作品だったとしても、きっと新しい世界を垣間見られるはずです。

【おすすめ記事】本を持って外に出よう!村上春樹さんのおすすめ紀行本

 

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