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石田衣良 著書『水を抱く』あらすじ・感想


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水を抱く
石田衣良(著)
新潮社
発売日:2016/01/01

 

 

 

あらすじ・本内容

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主人公の伊藤俊也はごく普通の29歳のサラリーマン。ある日、俊也はネットで知り合った5歳年上のナギという女性と知り合う。
興味本位でナギと会うことになった俊也だが、謎めいて奔放なナギは、俊也をエロティックな世界へ導いていく。

 

2人の愛を、どう受け止めるか……?

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石田衣良さんの『水を抱く』は、2013年に新潮社から刊行された恋愛小説です。淫らでありながら、一途な愛を描いた純愛小説であると評判になりました。

主人公の伊藤俊也はごく普通の営業マンです。ネットで知り合った不思議な女性に惹かれて、あらゆる性の世界に溺れていきます。ネットで知り合った男女が実際に出会って深い仲になるというのは現代において月並みな話ですが、ナギと俊也は様々なエロティックな行為をしても「寝る」ということはないのです。

2人の関係を純愛と受け止めるかどうかは、読者次第かもしれません。人によって「純愛」や「浮気」というのは線引きが違うものです。
通常の趣味趣向を持つ者なら驚くような行為にふける2人ですが、不思議といやらしさはありません。むしろ詩のような情緒を感じさせるあたりが、純愛小説と呼ばれる理由かもしれません。

震災が原因で精神が不安定になってしまったナギは、まるで自傷行為のように性的な行為に溺れます。そんなナギになぜか惹かれていく俊也。誰でもきっかけがあれば、もしかすると俊也のようになるのではないか? どこにでもいそうな主人公が陥っていく危険で甘く、切ない恋がついそう思わせます。

また、本編はもちろんのこと、タレントの壇蜜さんが書いた解説も魅力的です。独特の感性で2人の関係を読み解いており、読んだ後で本編を読み返すと、また違った味わいがあります。

 

今回ご紹介した書籍
水を抱く
石田衣良(著)、新潮社

 

長編小説はもちろん、短編集やエッセイなど!
石田衣良さんの作品をご紹介した特集はこちら。