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人生がもっと豊かになる。「家族」がテーマの感動小説


家族をテーマにした小説を読んでみませんか?

身近にありすぎて気づきにくいですが、家族はあなたの人生のベースを作っているものです。

小説を通して家族の絆や人のあたたかみに触れれば、もっと人生が豊かになるかもしれません。

長編や連作短編集、シリーズ作品など様々な家族小説を揃えました。ぜひあなたのお気に入りの家族小説を見つけてください。

 

親のありがたみを実感します……
『とんび』

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『とんび』
重松清(著)、角川書店

重松清さんの『とんび』は、妻に先立たれた男、ヤスと息子アキラの家族愛を描いた小説です。

昭和が舞台ということもあり、ヤスは昔ながらの武骨で短気な男ですが、亡き妻の忘れ形見アキラへ惜しみなく愛を注ぎます。

不器用なヤスが試行錯誤してアキラを育てる姿は、切なさを感じずにはいられません。また、母子家庭に比べ父子家庭は孤立しがちですが、周囲の人々から支えられ地域社会にも上手く溶け込んでいきます。

本作を読むと、現代人が忘れがちな人と人とのつながりを感じられるはずです。親の無償の愛や、人のあたたかさに触れたいときに読んでみてはいかがでしょうか。

 

本当の家族ってなんだろう。
『卵の緒』

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『卵の緒』
瀬尾まい子(著)、新潮社

瀬尾まい子さんの『卵の緒』は、表題作でもある血のつながりのない親子を描いた「卵の緒」、そして母親が違う姉と弟、そして母を描いた「7’s blood」が収録された作品集で、瀬尾まい子さんのデビュー作でもあります。

「卵の緒」と「7’s blood」で取り上げられている二つの家庭に共通しているのは、一般的な家庭とはやや異なる複雑な家族構成と、芯のしっかりした母親です。
境遇の複雑な人物が多く登場すると、暗く悲壮感に包まれた物語になりがちですが、母親がたっぷり子どもに愛情を注いで育てているのであたたかみのある物語に仕上がっています。

幸せな家庭で大切なのは血のつながりではなく、心のつながりなのでは、と思わせてくれる小説です。

 

どこかにありそうな家族の姿
『家日和』

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『家日和』
奥田英朗(著)、集英社

通勤の電車の中など短い時間で読める小説を探している人は、奥田英朗さんの『家日和』がおすすめです。

本作は、どこにでもありそうな平凡な家族が抱える問題をユーモアたっぷりに描いた短編集。

家族が抱える問題といっても、ネットオークションにはまりすぎた主婦や家事に喜びを見出すことを周囲から理解されない主夫など、傍から見ればささいなトラブルなのでドロドロした展開はなく、サクサクと読めます。
また、人物設定や展開がリアルなので、まるで実在する家庭をのぞき見しているかのようです。

トラブルを解決しようと家族が寄り添う姿は、本来家族のあるべき姿を思い出し心が揺さぶられるはず。第131回直木賞受賞作家でもある奥田さんの描く家族のありかたを、ぜひ読んでみてください。

 

愛にあふれた物語!
『キネマの神様』

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『キネマの神様』
原田マハ(著)、文藝春秋

映画が大好き、あるいは最近映画から遠ざかっている人におすすめの小説は、原田マハさんの『キネマの神様』です。

体を壊し借金が発覚した父と40歳目前で無職になってしまった娘。
本作は、人生のどん底まで落ちてしまった2人が映画を通して再び歩みだす物語で、人物設定やストーリーには作者の原田マハさんの実体験も盛り込まれています。

また、作中には名作と呼ばれる映画のタイトルが何度も出てくるので、読み終えたら映画が見たくなっているかもしれません。

原田マハさんの思いがこもった家族の物語をぜひ読んでみてください。

 

大家族の賑やかな物語
『東京バンドワゴン』

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『東京バンドワゴン』
小路幸也(著)、集英社

小路幸也さんの『東京バンドワゴン』は、大家族が繰り広げるドタバタ劇を人情たっぷりに描いた物語です。

登場する人物たちは、面倒見の良く、人が困っていると手を差し伸べないと気が済まない人ばかり。

人間関係が希薄な現代とは異なるあたたかい世界観は、昭和のホームドラマを彷彿とさせ、家族のありがたみや人のあたたかさを思い出させてくれます。

平成29年10月現在、「東京バンドワゴンシリーズ」として11作発行されているので、時間があるときにシリーズを一気読みするのもおすすめです。

 

大切な人との時間を考えさせられる
『昨夜のカレー、明日のパン』

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『昨夜のカレー、明日のパン』
木皿泉(著)、河出書房新社

木皿泉さんの『昨夜のカレー、明日のパン』は、夫の一樹に先立たれた嫁テツコと義父の物語です。

テツコと義父は2人をつないでいた一樹が死んでからも同居を続け、周りの人々にも支えながら少しずつ一樹の死を受け入れていきます。
死はどんな人にも平等に訪れるので、どんなに愛しあい、支えあっていても家族と別れる日はいつかやってきます。

本作を読むと、家族と過ごす何気ない日々の幸せにきっと気づくはずです。

また、木皿泉さんは『すいか』や『野ブタ。をプロデュース』などの人気ドラマの脚本を執筆した脚本家でもあるので、木皿さんのドラマが好きな人もぜひ読んでみてください。
長編小説ではなく連作短編小説で読みやすいので、まとまった読書時間をとれない人にもおすすめの小説です。

 

心温まる家族小説を読もう

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家族をテーマにした感動できる小説をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

概要を読んだだけではピンとこない小説でも、読み進めるうちに作品の世界にどっぷりとはまってしまうこともあります。

ぜひいろいろな作品に触れ、家族の素晴らしさを感じてください。

 

今回ご紹介した書籍
とんび』重松清(著)、角川書店
卵の緒』瀬尾まい子(著)、新潮社
家日和』奥田英朗(著)、集英社
キネマの神様』原田マハ(著)、文藝春秋
東京バンドワゴン』小路幸也(著)、集英社
昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉(著)、河出書房新社

ほっこり、温かい気持ちになります。