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気持よく騙されたい!驚きのどんでん返しが楽しめる作品4選


伏線が繋がり、終盤に物語をひっくり返される感覚というのは、なんとも言い難い快感があります。ここではそんな快感を味わうことのできる作品を4作品用意しました。

4作にはどんでん返しという共通点がありますが、それぞれには別の読み味があります。

気持ちよく騙されたい方は是非参考にしてみてください。

※ネタバレになる場合がありますので、ご注意ください。

 

恐怖の殺人鬼、それは……。
『連続殺人鬼 カエル男』

『連続殺人鬼 カエル男』
中山七里(著)、宝島社

~あらすじ~

とある街で猟奇殺人事件が発生。死体はマンションの13階からフックによってつるされた全裸の女性。そんな死体の近くには、子供が書いたような平仮名だけを使った稚拙な犯行声明文があった。

犯行はこれだけにとどまらず、第2、第3の猟奇殺人が起きる。
とある記者は、世間をパニックに陥れる犯人に1つの名を与えた。その名は「カエル男」。

 

社会派ミステリー

本作は、「このミステリーがすごい!大賞」で最終候補まで残った作品です。ちなみに、作者の中山七里さんは、『さよならドビュッシー』で同賞を受賞しています。

『さよならドビュッシー』が青春ミステリーだったのに対し、本作『連続殺人鬼 カエル男』は、猟奇殺人を扱ったサスペンス感の強いミステリーになっています。

終盤のどんでん返しに次ぐどんでん返しは見応え十分で、最後まで目が離せません。さらに本作は犯人の責任能力を問う刑法第39条が強く関わってくる社会派ミステリーの一面も持っています。

ミステリーとしても面白く、さらに、考えさせられるような作品となっています。

 

4人の作家が奇妙な館で……。
『迷路館の殺人』

『迷路館の殺人』
綾辻行人(著)、講談社

~あらすじ~

新進気鋭の4人の作家が、推理作家界の巨匠宮垣葉太郎によって迷路館という奇妙な館に集められた。しかしその宮垣は時間になっても現れない。

ようやく姿を現したのは、宮垣の秘書だった。その秘書から、宮垣は自殺したということが告げられる。

そして、宮垣は生前にある言葉をカセット・テープに残していた。その言葉とは、4人の作家には「これから迷路館を舞台にした小説を書いてほしい」といったもの。

そして、一番できのいい作品を書いた者に遺産の半分を渡すとのこと。こうして迷路館で、作品を書きはじめる4人の作家。しかし、その中の1人が殺され――

 

館シリーズ第3弾!

本作は「館シリーズ」第3弾です。

館シリーズは『十角館の殺人』や『時計館の殺人』など、どんでん返しや意外な結末が用意された作品が多く、本作『迷路館の殺人』の結末にも大きなどんでん返しが待っています。

張り巡らされた伏線が回収され、いくつもの仕掛けが次々と明かされていく終盤の展開は圧巻の一言です。本作はエピローグの最後の一文まで、目が離せない傑作となっています。

ちなみに本作はシリーズ作品ですが、『迷路館の殺人』はこれだけで独立した事件になっているため、この巻から読んでも問題ありません。

 

盲目の女と、殺人犯の男の奇妙な生活……。
『暗いところで待ち合わせ』

『暗いところで待ち合わせ』
乙一(著)、幻冬舎

~あらすじ~

殺人の容疑者として警察に追われていたアキヒロは、とある家に潜伏する。そこは、目の見えないミチルという若い女性が1人で住まう家。

一方でミチルはアキヒロの気配を感じ、自分の家に誰かがいることに気がつく。しかしどこか虚無的なミチルは、そのまま気がつかないふりを続ける。

こうして、盲目の女性と殺人の容疑者である男の奇妙な同棲生活がはじまる。

 

優しさがあふれる作品

殺人の容疑者は女性の目が見えないことをいいことに、無断で女性宅に潜伏する――こういった筋書きを見ると、これから一体どんなひどいことが起きるのかと思う方もいるかもしれませんが、本作はそういった作品ではありません。

本作は、この2人の中に次第に絆のようなものが芽生えていく心が温かくなる作品となっています。

ただそういう趣の作品でありながら、終盤には、どんでん返しが用意されていて、非常に読み応えのある作品となっています。

 

楽しいはずのキャンプが……。
『殺人鬼』

『殺人鬼』
綾辻行人(著)、新潮社

~あらすじ~

TCメンバーズは中学生から大人までが所属する親睦団体。そのTCメンバーズの一行は、双葉山へキャンプにやってきた。

しかし、楽しいはずのキャンプは、双葉山の殺人鬼の手によって、血みどろの惨劇と化した。1人、また1人と殺されていき……。

 

血が飛び交うスプラッタ小説

本作はスプラッタホラー小説で、次々と人が死んでいきます。
そしてさらにその様を克明に描写するため、かなりグロテスクな作品となっています。正直なところ、こういう話が苦手な方にはとてもお勧めできません。

ただ、そういったグロテスクな描写で終わらないのが本作です。終盤には綾辻行人作品らしいあっと驚く仕掛けが用意されていて、そこで描かれるどんでん返しには思わずうならされます。

グロテスクな作品に免疫のある方にはぜひ手に取ってほしい作品です。

 

どんでん返しを楽しんで読んでみて

以上が、どんでん返しが魅力的な作品でした。

乙一氏と綾辻行人氏はどんでん返しが得意な作家さんで、著作の多くにどんでん返しが用意されています。

他にも、上では取り上げませんでしたが、直木賞作家の道尾秀介氏や叙述トリック作品を多く発表する折原一氏もどんでん返しを得意としています。気になった方は是非そちらも参考にしてみてください。

ちなみに個人的なイチオシとしては、奇妙な同棲生活が面白い『暗いところで待ち合わせ』です。

 

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ライター

ツナシ
青春小説とミステリー小説が好きな20代。ライトノベルから純文学まで読みますが、浅く広くといった感じです。小説は読むのも好きですが書くのも好きです。 先日某小説新人賞を賜り、現在出版に向けて作業中。