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小花美穂作品 おすすめ3作【普通の恋愛漫画に飽きたら読むべし!】


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90年代りぼんっ子、昔と比べると少女漫画をあまり読まなくなりました……こんにちは、カタクラです。

 

みなさんは「少女漫画」というと、どんなイメージを持っていますか?
可愛い女子とイケメン男子のラブストーリーや、部活に打ち込む女子たちの青春物語などを思い浮かべるでしょうか。

しかし、そんな王道の少女漫画とは違い、異彩を放つ少女漫画もあります。

この記事では、そんな「単なる恋愛もの」ではない漫画を描く、小花美穂(おばなみほ)さんの作品をご紹介します。

 

漫画家・小花美穂とは

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小花美穂さんは、第25回りぼん新人漫画賞で佳作を受賞。1990年に『窓のむこう』でデビューしました。『ちびまるこちゃん』でおなじみの、さくらももこさんのアシスタントをしていた経歴もあり、実力派の漫画家です。
2017年現在は、腱鞘炎と闘いながら『Honey Bitter』を不定期連載中。

代表作は1994年から少女漫画雑誌「りぼん」で連載された『こどものおもちゃ』。

小花さんの公式HPによると、この作品がヒットしたのをきっかけに「金にそこそこ困らない生活」を手にしたとか。
りぼん創刊60周年記念スペシャルインタビューで、「『こどものおもちゃ』とは?」の問いに「ラッキー作品」と答えています。

 

少女漫画とは思えぬ作品だらけ

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小花さんの描く作品は、ありふれた普通の恋愛物語ではありません。
ギャグシーンが多くありながらもシリアスな要素が含まれているのが特徴で、人の内側に潜むドロリとした部分を描くのが非常に上手い方です。
ほとんどの作品に共通して、登場人物たちの過去の因縁や悲しみが描かれています。

『こどものおもちゃ』では、学級崩壊、虐待、出生の秘密、心の傷などの問題が取り上げられていました。
さすが代表作。すでにシリアスな内容が盛りだくさんです。

 

おすすめの三冊!

もし『こどものおもちゃ』しか読んだことがない、もしくは小花さんの作品を全く知らないというなら、もったいないですよ~!

その他にも、小花さんの作品には、人間の脆さや強さを色濃く描いた作品が多数存在します。
「これ、本当にりぼんに掲載されたの?」と驚くような作品ばかりです。

 

森の中で出会った謎の少女の正体とは……。
『水の館』

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 (1999年「りぼん」掲載)

~あらすじ~
両親を亡くした浩人は、六年前に失踪した兄・正人が生きていることを知る。情報を頼りに正人を捜しに向かった浩人は、森の中で一人の少女と出会う。

 

『こどものおもちゃ』の中で、役者である紗南と直純が主演した映画をコミカライズした単行本1巻の作品。
ドロドロした人間関係や、「ハーブ」と呼ばれる赤い花をつける野草によって徐々に全員が狂っていく様子を描いたホラーともいえる作品です。

「ハーブ」を求めて目を虚ろにしていく登場人物たちの姿には恐怖を感じましたね……。しかし、そんな恐怖の中に、繊細な美しさがあるのが印象的な作品でした。

様々な疑問を回収していき、ラストに向かっていくシーンは迫力満載! 結末には背筋がゾッとしますが、その先を自分で想像するのも楽しかったりします。

 

死んだはずの妹を追いかけ辿り着いたのは……。
『パートナー』

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(1999年~2000年「りぼん」連載)

~あらすじ~
苗と萌、賢と武は、お互い双子ということもあり仲良しに。
ひょんなことから苗と萌が喧嘩。翌日苗が仲直りしようとした矢先、萌が交通事故で死んでしまい、何者かに遺体を盗まれてしまう。

 

大切な人が「交通事故で死ぬ」ことは少女漫画でもたまにある設定ですが、「遺体が盗まれた」少女漫画は初めて見ました。

この漫画を一言でいえば、ヤバイ工場からの脱出物語。
盗まれた遺体は人体実験に使用されており、その工場に辿りついた苗・賢・武は、拘束され監禁されてしまいます。

人の腕がもげたり、銃で撃ったり、鉄パイプで殴ったりなど、ショッキングなシーンも多い本作。ちょいグロ注意ってやつです。
当時は衝撃が強くて、目をつむってしまうこともありました。

人間の欲望や羨望が描かれる一方、家族や恋人との愛情、人間の強さもしっかりと描かれている作品です。

 

海辺に猫が打ち上げられる理由とは……。
『猫の島』

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(1994年「りぼんびっくり春の大増刊号」掲載)

~あらすじ~
まりと草ちゃんの住む町の海辺には、猫の死骸がよく打ち上げられていた。
「猫の呪い」のことを聞いた二人はその島へ向かうことに。そこで出会ったのは、ナオという猫耳の生えた女の子だった。

 

人間と猫の要素を持った半猫か、普通の猫しか生まれなくなった猫の島。普通の猫は役に立たないため海に捨てられる、という事実をまりと草ちゃんは知ります。

なぜか猫の島に住む人々(半猫)は普通の人間を嫌っており、それにはとても悲しいわけがあるのです……。

「種別」ではなく「個人」を見る純粋な子供の姿が描かれる反面、見た目の違いから「化け物」と言って殴る子供など、純粋だからこその残酷さも描かれます。

戦時中のある実験によって人間の生まれなくなった島は、一体どうなってしまうのでしょうか。
表紙の可愛さとは裏腹に、最後は涙が出てくる作品です。他2作収録の短編集となっています。

 

まだまだ良作あります!

今回は三作ご紹介しましたが、まだまだ小花さんの作品はあります。
興味があったら、ぜひ他の小花作品も読んでみてくださいね!

 

今回ご紹介した作品
水の館
パートナー
猫の島』
小花美穂(著)、集英社

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