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ネコ好き必見! 猫が活躍するミステリー小説


更新日:2019/11/13

猫ミステリー

ミステリー小説といえば、何を思い浮かべますか?
殺人、日常の謎、探偵、密室……さまざまな要素が物語を彩ります。

ここでご紹介するのは「猫」が活躍するミステリー小説! 神秘的な雰囲気を漂わせる猫は、ミステリーの現場にピッタリだと思いませんか?

猫がご主人様と力を合わせて事件を解決するミステリーや、猫の視点で描かれるミステリーなど、猫好き必見の作品が目白押しです!

 

 

日本の猫ミステリー1
「三毛猫ホームズ」シリーズ

『三毛猫ホームズの推理』表紙

「三毛猫ホームズ」シリーズ
赤川次郎(著)、KADOKAWAほか

赤川次郎さんの代表作でもあり、猫×ミステリーの定番「三毛猫ホームズ」シリーズ。主人公は、なんと猫です!
三毛猫のホームズが事件の謎を推理し、飼い主であるダメダメ刑事の片山義太郎にそれを伝えようとさまざまな行動をします。

とにかく読みやすく、ホームズと義太郎の不思議なコンビがクセになるシリーズ。ほのぼのした印象がありますが、密室殺人や連続殺人など、内容は本格的です。

まずは、ホームズと義太郎の出会いが描かれた1作目を読んでみてください。

 

日本の猫ミステリー2
「猫探偵正太郎」シリーズ

『猫は密室でジャンプする』表紙

「猫探偵正太郎」シリーズ
柴田よしき(著)、光文社ほか

作家の桜川ひとみが飼っている黒猫の正太郎が、仲間とともに事件に挑む「猫探偵正太郎」シリーズ。事件解決のヒントは、猫の「好奇心」と「暇つぶし」です。

正太郎と、第三者である人間。2つの視点で読めるのがシリーズの面白いところ。
全く思いの伝わらない飼い主や、ほかの猫とやり取りする正太郎がとても可愛らしいです。猫好きさんに特におすすめします。

さまざまな仕掛けとイタズラが楽しい作品です。

 

日本の猫ミステリー3
『ポリス猫DCの事件簿』

『ポリス猫DCの事件簿』表紙

ポリス猫DCの事件簿
若竹七海(著)、光文社

神奈川県にある架空の街、葉崎市を舞台にした「葉崎市」シリーズの7作目。葉崎半島の先にある通称「猫島」を舞台としたコージーミステリーの連作短編集です。

100匹を超える猫と、島民30人が暮らす小さな島。そこにある派出所に勤める七瀬巡査と、その相棒で目つきの悪いポリス猫DCが活躍します。

大小さまざまな事件が起こりますが、猫や島民のキャラクターのおかげで終始ほのぼのとした雰囲気を楽しめますよ。

「葉崎市」シリーズ一覧はこちら

 

日本の猫ミステリー4
『「吾輩は猫である」殺人事件』

『「吾輩は猫である」殺人事件』表紙

「吾輩は猫である」殺人事件
奥泉光(著)、新潮社ほか

夏目漱石の代表作『吾輩は猫である』の文体を巧みに模した文学ミステリー。

漱石の小説では死んだはずの猫「吾輩」がなぜか上海に現れ、主人である苦沙弥先生が殺害されたことを知ります。
そして吾輩は、上海の地で知り合った将軍、伯爵、虎君、ホームズといった猫たちと事件を推理。物語は驚きの展開を迎えます。

ミステリー、SF、ファンタジーなど、さまざまな要素が盛り込まれた作品。本家の『吾輩は猫である』を読んでおくと、物語をより楽しめますよ。

 

日本の猫ミステリー5
『天狗風』

『天狗風』表紙

天狗風
宮部みゆき(著)、講談社ほか

「霊験お初捕物控」シリーズの2作目。霊能力者のお初が、その能力を活かして、忽然と姿を消した2人の女性の行方を捜索していきます。
1作目の『震える岩』に猫は登場しませんが、本作では神出鬼没な化け猫の鉄が大活躍します。

小さくて可愛いトラ猫の鉄は、人に甘えるのが上手ですが、化けて人を脅かすこともしばしば……。しかし、機転が利くお調子者なのでなぜか憎めません。

ストーリー展開のうまさはもちろん、江戸の情緒を満喫できます。鉄がどのようにして物語に絡んでくるのか確認してくださいね。

「霊験お初捕物控」シリーズ一覧はこちら

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海外の猫ミステリー1
「シャム猫ココ」シリーズ

『猫は手がかりを読む』表紙

「シャム猫ココ」シリーズ
リリアン・J・ブラウン(著)、早川書房

可愛さとクールさを兼ね備えた猫のココが活躍する「シャム猫ココ」シリーズ。

美術評論家に飼われていたココが、新聞記者のジム・クィラランに引き取られます。その後メスのヤムヤムも登場し、カップルとなって一緒に活躍。謎を解いていくさまは、見事としか言いようがありません。
クィラランはそんな猫たちの行動によって事件を解決に導きます。

決して凝ったミステリーではありませんが、ミステリーとともに人間ドラマを楽しみたい方におすすめです。

 

海外の猫ミステリー2
「トラ猫ミセス・マーフィ」シリーズ

『町でいちばん賢い猫』表紙

「トラ猫ミセス・マーフィ」シリーズ
リタ・メイ・ブラウン、スニーキー・パイ・ブラウン(著)、早川書房

女性郵便局長ハリーの飼い猫ミセス・マーフィが、相棒のコーギー犬タッカーとともに事件の捜査に乗り出すシリーズ。

著者であるリタ・メイ・ブラウンの飼い猫スニーキー・パイ・ブラウンが書いた小説という設定で、猫の視点で書かれているのが特徴です。
また、「三毛猫ホームズ」シリーズなどとは違い、動物同士が会話をして情報を共有します。

キュートな名探偵マーフィの、ユーモア溢れるミステリー小説をぜひ!

 

海外の猫ミステリー3
『猫たちの聖夜』

『猫たちの聖夜』表紙

猫たちの聖夜
アキフ・ピリンチ(著)、早川書房

被害者も加害者も探偵も猫! どこまでも猫づくしのミステリーがこちら。

主人公は、賢くて生意気なオス猫フランシス。猫と人間は対等だと考えるフランシスにとって、飼い主であるグスタフはあくまで同居人です。
そんな猫と飼い主が、ボロボロの家に引っ越してきたところから物語は始まります。

引っ越して早々に起きたのは、なんと殺猫事件。これが4件目の猫殺しと聞き、好奇心旺盛なフランシスは捜査を始めます。

フランシスの毒気ある語り口で、人間社会をユーモアたっぷりに切り込むところが面白い! いたるところに張られた伏線には驚きました。

 

海外の猫ミステリー4
『黒猫ルーイ、名探偵になる』

『黒猫ルーイ、名探偵になる』表紙

「黒猫ルーイ」シリーズ
キャロル・ネルソン・ダグラス(著)、ランダムハウス講談社

裏社会で顔が利く、緑目の黒猫ルーイのコージーミステリー・シリーズ1作目。1992年に発表されて以降、20作以上刊行される人気シリーズです。

殺人事件が起こり、さらに別の事件も発生。犯人にルーイが迫っていきます!

ルーイの同居人は、広報担当の小柄でキュートな素人探偵テンプル・バー。
テンプル嬢に面倒を見てもらっている……のではなく、「面倒を見させてやっている」と思っているルーイ。この上から目線なところが面白いんです。
テンプル嬢を操るかのようなルーイの行動に注目してみてくださいね。

 

海外の猫ミステリー5
『猫探偵カルーソー』

『猫探偵カルーソー』表紙

猫探偵カルーソー
クリスティアーネ・マルティーニ(著)、扶桑社

イタリアのヴェネツィアを舞台に、個性豊かな猫たちが活躍する冒険ミステリー。物語はすべて猫の視点で書かれています。

カリスマ的な存在のボス猫カルーソーを中心に、猫の生活を脅かす殺人事件を捜査。猫ならではの情報収集力には脱帽しました。
一方で、気まぐれな性格で任務を忘れてしまうところなど、猫の習性を巧みに描写しています。

最大の魅力は、個性豊かな猫たち。まるで、人間社会を見ているような錯覚に陥るはずです。

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ミステリー小説で活躍する猫たちに注目!

同じ猫でも、その見た目や性格、活躍の仕方はそれぞれです。ぜひ、ミステリー小説での猫の活躍に注目してくださいね!

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ライター:ナツキレイ

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