ブックオフオンラインコラム
ブックオフオンライントップへ
ブックオフオンラインコラム > 本に出会う > ミステリー小説 > 血の繋がりを超えた家族の物語。伊坂幸太郎 著書『重力ピエロ』あらすじ

血の繋がりを超えた家族の物語。伊坂幸太郎 著書『重力ピエロ』あらすじ


20171006-juuryoku-pierro1

重力ピエロ
伊坂幸太郎(著)
新潮社
発売日:2006/06/28

 

 

 

『重力ピエロ』あらすじ

遺伝子を研究する泉水と、芸術的な才能を持つ春。一見すると普通の兄弟に見えるが、2人はつらい過去を抱えている。
そんな2人が暮らす仙台では、謎の連続放火事件が起きていた。火事を予見する謎のグラフィティアートの出現、そしてグラフィティアートと遺伝子ルールの不可解なリンク。泉水と春は事件の謎解きに乗り出すが……。

 

軽快なやり取りが気持ちいい!

20171006-juuryoku-pierro3

『重力ピエロ』の著者である伊坂幸太郎氏は数多くの受賞歴を持ちますが、本書も第129回直木賞や第57回日本推理作家協会賞などの候補作品に選ばれています。

本書は、2009年に加瀬亮さん、岡田将生さんら豪華キャストにより、同タイトルで公開された映画の原作です。

 

伊坂氏の作品の中でも本書は好き嫌いが分かれるようですが、その理由の1つは他作品のようにバックボーンに楽観的な明るさが感じられないことかもしれません。
「親子とは」「兄弟とは」「家族とは」というありふれたテーマで、これほど重々しい物語をこれほど爽やかに読ませるのは伊坂氏の筆力だからでしょう。

さらに、読者の心を鷲づかみにする「春が二階から落ちてきた」という書き出しは、光るセンスを感じずにはいられません。
その他にも書き留めておきたいフレーズや名言・格言が要所に現れ、知的でユーモアがある描写が楽しめます。伊坂氏の計算を感じられるでしょう。

本書の魅力は、些細なエピソードを積み重ねていくところ。それらのエピソードは具体的でありながら、1つ1つに教訓めいたものが含まれています。
淡々とした日常に起こる些細な出来事に喜びを感じるという方にお勧めしたい1冊です。

 

今回ご紹介した書籍
重力ピエロ
伊坂幸太郎(著)、新潮社

日本を代表するエンターテインメント作家、伊坂さんの作品をもっと読みたい方はこちら。