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森博嗣著『探偵伯爵と僕』なぜ人を殺してはいけないの?その問いに迫る


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探偵伯爵と僕
森博嗣(著)
講談社
発売日: 2004/04/30

 

 

『探偵伯爵と僕』のあらすじ

夏休みが間近にせまったある日、新太は公園で探偵伯爵と名乗る不思議なおじさんに出会う。
そして夏祭りの日に親友が行方不明になり、また別の友達も行方不明に。
残されたトランプの意味とは? 新太と伯爵のひと夏の冒険が始まる!

 

かつて子どもだったあなたと、子どもの為の本格ミステリー

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森博嗣さんの『探偵伯爵と僕』は、2004年に講談社ミステリーランドから刊行された推理小説です。

その後、文庫本にもなりました。

大人も子供も楽しめる、レトロな雰囲気が漂う読みやすい推理小説なのですが、主人公の新太の目線で語られる話をじっくり読んでみると、「子供に読ませてもいいのかな?」と不安になるほどのシリアスなストーリーです。
子供向けの小説だと思って軽く読んでいると、いくつもの謎が絡み合う、本格的なミステリーであることに驚かされます。

昔懐かしい推理小説を読んでみたい大人も、長く心に残るようなお話を読みたい子供も、どちらも楽しませてくれるところは、作者の筆力だといえるでしょう。実際、作者である森博嗣さんは「子どもにも一流のものをみせるべきだ」と普段から公言しており、本作もその熱意が込められています。

ひょんなきっかけで出会った主人公と探偵伯爵と名乗る老紳士が、事件の謎をといていくお話。子供でも読みやすいように、2人の会話に難しい言葉が登場することはなく、どこかほのぼのとしています。

しかし、物語を通して「人はなぜ人を殺してはならないのか」という問題提起がされています。

軽快に進む物語に隠された作者の真意に気づくと、一気に奥深い作品だと感じるはずです。

 

【今回ご紹介した書籍】
探偵伯爵と僕
森博嗣(著)、講談社

 

森博嗣さんは小説以外にも、エッセイや指南書、児童書など数多くの分野の本を執筆をしています。
ジャンル別にまとめた森博嗣さんの特集はこちら!

ライター

アオノ
アオノ
本と芝居とミュージカルが好き。小説と児童書が特に好きです。週末の楽しみは、劇場へ行くこと。舞台を観るため各地へ飛び回るアラサ―女子です。