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石田衣良 著書『うつくしい子ども』殺人事件の容疑者は、自分の弟だった……。


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うつくしい子ども
石田衣良(著)
徳間書店
発売日:2006/03/03

 

 

 

本のあらすじ

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閑静なニュータウンを騒然とさせた殺人事件。逮捕されたのはひとつ下の弟のカズシ。13歳の少年が9歳の幼い少女を殺してしまったのだ。
崩壊していく家族、責める世間の目。主人公は弟に何があったのか調査を始める。

 

実際にあった事件がテーマの作品

石田衣良さんの『うつくしい子ども』は、1999年に刊行されました。神戸連続児童殺傷事件が元になったフィクションです。

殺人事件の加害者家族が主人公になった小説としては、東野圭吾さんの『手紙』があり、どちらも話題になりました。
事件の犯人だけではなく、その家族もまた悲劇に襲われて苦しむという報道では明かされない現実が描かれています。

主人公は弟がなぜ事件を起こしたのかを知ろうとし、弟の心情を理解しようとします。
そして、調べていくうちに学校の友達が仲間になってくれ、新米の新聞記者からも共感を得ることに。主人公の弟への愛情が、事件の真相を明らかにしていくのです。

実際の事件をテーマにした作品、特に加害者に寄り添う内容だと批判を受けることが多いでしょう。
しかし、犯罪に手を染めるまでにはそれなりの理由があり、第三者は加害者を一方的に悪とするのではなく、事件の背景にも目を向けるべきだという、著者のメッセージが文章から感じられます。

一方で下ネタが大好き、女装趣味があるなど、マイノリティな趣向を持ったキャラクターも主人公の友人として登場します。そうした毒とユーモアが絶妙にミックスされた著者らしい世界観も健在です。

『うつくしい子ども』の「うつくしい」とは、何を指すのでしょうか。そしてうつくしいものの下に隠れているものとは?ストーリーが進むにつれ、タイトルに込められた意味も明らかになっていきます。

 

今回ご紹介した書籍
うつくしい子ども
石田衣良(著)、徳間書店

 

長編小説はもちろん、短編集やエッセイなど!
石田衣良さんの作品をご紹介した特集はこちら。