工藤ノリコ おすすめ絵本「ノラネコぐんだん」ほかシリーズ以外の絵本も
更新日:2019/5/24
みなさんは、絵本作家の工藤ノリコさんをご存知ですか?
絵本作家であり、漫画家でもある工藤ノリコさん。
1999年に、クジラちゃんのおなかにくっつき海底を観光する絵本『コバンツアーかぶしきがいしゃ』でデビューしました。
その後「ピヨピヨシリーズ」や、「ペンギンきょうだいシリーズ」「センシュちゃんとウオットちゃんシリーズ」など、さまざまなシリーズ作品を発表しています。
なかでも、いたずら大好きなノラネコたちが騒動を巻き起こす「ノラネコぐんだんシリーズ」は、全国の書店でコラボカフェが開催されるなど大人気の作品です。
そのほんわかしたゆるさを持つキャラクターや食べ物、花などのイラストが、小さなお子さんだけでなく女性たちにも愛されています。
工藤さんのお母さんが本好きで、工藤さんも小さいころからお話を作るのが好きだったそうです。
ここでは、そんな工藤さんのシリーズ作品を含む、可愛らしいおすすめの作品をご紹介します。
可愛いあいつらの絵本
「ノラネコぐんだんシリーズ」
『ノラネコぐんだん パンこうじょう』
白泉社
大人気「ノラネコぐんだんシリーズ」。ノラネコぐんだんが悪さをする、見つかって怒られる、反省する。これがシリーズの流れです。
ノラネコたちがする反省ポーズのなんと可愛いこと! 「本当に反省してる?」と思わずツッコミを入れたくなってしまいます。
シリーズ第1弾の『ノラネコぐんだん パンこうじょう』では、ワンワンちゃんのパン屋さんに目を付けたノラネコぐんだんが、夜にパン屋さんに忍び込みます!
とても細かくパン屋さんの中が描かれており、パンのひとつひとつを眺めているだけでも癒やされちゃいます。
キュートなヒヨコのキュートな絵本
「ピヨピヨシリーズ」
『ピヨピヨ スーパーマーケット』
佼成出版社
可愛い5匹のヒヨコたちの日常が描かれる「ピヨピヨシリーズ」。無邪気で好奇心旺盛なヒヨコたちは、興味のあるものへ一目散にかけつけます。
第1弾の『ピヨピヨ スーパーマーケット』では、ヒヨコたちがお母さんとともにスーパーマーケットへ。そして、何を買おうかとスーパーを見て回ります。
「ノラネコぐんだんシリーズ」同様、背景が細部まで描きこまれており、ワクワクとした気持ちになるはず!
お子さんと一緒に、指をさしながら物の名前を覚えるのにもおすすめのシリーズです。
ペンギン姉弟の冒険絵本
「ペンギンきょうだいシリーズ」
『ペンギンきょうだい れっしゃのたび』
ブロンズ新社
おねえちゃん、ペンちゃん、ギンちゃんの姉弟の3人がさまざまなたびに出るシリーズ。ちょっとしたハプニングなどが描かれます。脇役のキャラクターにもそれぞれ物語があり、表情も豊かです。
第1弾の『ペンギンきょうだい れっしゃのたび』で注目してほしいのが、彼らの食べるお弁当。やはり列車の旅といえばお弁当ですよね……!
とっても凝ったイラストと、たくさんの発見があるシリーズです。
漫画のような絵本
「センシュちゃんとウオットちゃんシリーズ」
『センシュちゃんとウオットちゃん』
小学館
食いしん坊でちょっぴりわがままなセンシュちゃんと、しっかり者で優しいウオットちゃんの物語。仲間との可愛らしい交流が見どころです。
絵本ではありますが、まるで漫画のようなコマ割りになっているのが特徴。大人が読んでもクスッと笑える楽しい絵本です。
シリーズ第1弾には、「クリひろい」「クリスマス」などの5つのお話が収録されています。
寝るのが楽しくなる絵本
『こんやはどんなゆめをみる?』
『こんやはどんなゆめをみる?』
学習研究社
こぶたの兄妹がそれぞれの「見たい夢」を楽しく話し合います。「想像力ってすごい!」そんな言葉に尽きる絵本です。
こぶたたちの夢が描かれたイラストには文字が書かれていないので、たくさんの文字で説明されるよりも、どんな夢かを想像しながら読むことができるでしょう。
流れるプールで遊んだりジャングルを探検したり、どの夢を見ても幸せな気分になること間違いなしです!
「今日はどんな夢をみたい?」と親子で話してみるのもいいかもしれません。
温かい手紙が詰まった絵本
『Letters』
『Letters』
偕成社
親しい友達に送る手紙のやり取りを描いた絵本。誰かに送った手紙の内容と、その手紙を書いている人や動物の様子が描かれています。
電話やメールが当たり前になった現在、「手紙」の温かみを感じられる一冊です。
電車に乗って車窓を眺めながらコーヒーを飲むおじさんの書く手紙や、中には宇宙人が書いた何が書いてあるのか分からない宇宙語の手紙もあります。
どの手紙にも切手がたくさん貼ってあり、手紙だけ見ても、書いているときの様子を感じ取れます。
しばらく会っていない友達に手紙を書こうかな、と思える作品ですよ。
まるで冒険スペクタクルな絵本
『たこきちとおぼうさん』
『たこきちとおぼうさん』
PHP研究所
描いた絵が飛び出す不思議な墨を出すたこきちに出会ったおぼうさん。
おおだこにさらわれてしまったというたこきちの家族を助けるため、おおだこのいる島に向かうけれど……?
悪さをするおおだこを退治しに行く、という日本昔話のような作品。工藤さんの絵本の中でも、特にハラハラドキドキが楽しめる一冊です。
おおだこと戦うおぼうさん。不思議な墨で描いた飛びだす絵はすぐに消えてしまうので、「おおだこ相手に次はどうするの!?」と絵本の世界に引き込まれます。
おぼうさんの冒険。わたしが特に「シリーズ化してほしい!」と思った素敵な絵本です。
セミの一生をユーモアたっぷりに描いた絵本
『セミくんいよいよこんやです』
『セミくんいよいよこんやです』
教育画劇
土の中で、外に出ることを今か今かと待っているセミくん。そんなセミくんのもとに一本の電話がかかってきて……?
セミに限らず虫が苦手というお子さんがこの絵本を読んだら、もしかしたら虫の成長に興味を持ってくれるかもしれません。
長いあいだ土の中のお部屋に住んでいたセミくんが、ついに地上に出る日。その瞬間をお祝いしようと、たくさんの虫たちが準備しています。
どれだけ長い年月を土の中で生活していたのかは、「黒電話」や「蓄音機」を見れば一目瞭然です。
ラストには感動が待っています。
美しい歌声が聴こえる絵本
『フローリアとおじさん』
『フローリアとおじさん』
白泉社
一人暮らしのおじさんは、庭に迷い込んだ身寄りのないフローリアと一緒に暮らすようになる。
音楽やお花に囲まれて生活をするうちに、フローリアも美しい歌声で歌うようになり……。
おじさんとフローリアの心の交流を描いており、非常に色彩の美しい作品。まるで絵本の中からフローリアの歌声が聴こえてきそうです。
子供が育つ環境というものの大切さを感じました。
漫画のような構成になっていたり、台詞のない部分があるため読み聞かせにはあまり向いていないかもしれません。
どちらかといえば、大人が読んでうるりときそうな、そんな絵本です。
工藤ノリコさんの絵本を読んで、優しさに触れてみて
工藤さんの絵本は優しさで溢れており、読んでいて癒されます。美味しそうな食べ物もたくさん出てきて、見ている人はいつの間にか魅了されているのです。
「次はどんなお話とイラストが待っているんだろう?」とワクワクしながらページをめくってみませんか?
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