【2017年】今年完結したおすすめの漫画|少年漫画・青年漫画編
どんな名作でも、長年続いた作品でも、いつかは終わりを迎えます。少年・青年漫画は連載期間も長いので、終わりがくると思うと、より感慨深くなるかもしれません。
今年はどんな漫画が完結したのでしょうか? 2017年に最終回を迎えた漫画の中で、少年・青年漫画にしぼってご紹介します。
ネタバレになる箇所もあるかもしれません。まだ読んでいないという方はご注意ください。
「文字」を巡る歴史ロマン
『シュトヘル』
全14巻
伊藤悠(著)、小学館
いつの時代かも分からない戦場の夢を毎日見る須藤。ある日転校生の鈴木さんが楽器屋である須藤の自宅を訪れ馬頭琴に触れる。すると須藤は夢でみた世界で女戦士となっていた。
「ビッグコミックスピリッツ」から「月刊! スピリッツ」に移行し、2017年5月号で完結。
滅びゆく国・西夏の「文字」を巡る物語がついに終焉を迎えました。
激動の歴史の中を生き抜くシュトヘルや、鈴木さんによく似たツォグ族の少年・ユルールの運命は……? また、須藤は元の時代に戻れるのしょうか。涙なしには読めません!
世界の「神」になるのは誰?
『神さまの言うとおり 弐』
全21巻
藤村緋二(著)/金城宗幸(原案)、講談社
親友の青山と明石は、進学後もサッカー部に入るかどうかで喧嘩。明石は教室から出ていってしまう。一方青山は、突如だるまの現れた教室にクラスメイトたちと閉じ込められる。そして生徒たちは次々と殺されていき……。
『神様の言うとおり』の続編となる本作。「週刊少年マガジン」で2017年4・5合併号まで連載されました。かなり血が飛びますのでご注意を……!
重要人物すら死んでいき、最後まで何が起こるか分からない物語もついに最終回を迎えます。
最後まで生き残り、世界の「神」となるのは誰なのでしょうか? そして最後に「神」が取った行動とは……?
ほっこりラブコメ完結!
『ぱすてる』
全44巻
小林俊彦(著)、講談社
彼女にフラれた麦は、夏休みに海の家でバイトをしているときに、ゆうと出会い一目ぼれする。もう一度会うために彼女を探すことを決意した麦だったが、なぜか自宅にゆうがいて……。
「週刊少年マガジン 」から「マガジンSPECIAL」に移行し、2017年2号まで連載された本作は、尾道市を舞台に男女が同居するという、小林さんの前作『ぱられる』の設定を引き継いでいます。
ちょっとドキッとするシーンも多かった、可愛らしいラブコメです。とても幸せな気持ちで読み終えられる、麦とゆうらしいラストでした。
なぜ魔法少女は生まれたのか
『魔法少女・オブ・ジ・エンド』
全16巻
佐藤健太郎(著)、秋田書店
平凡な高校生・貴衣の通う高校に突如魔法少女が現れ、次々と同級生が殺されてしまう。さらに殺された者は魔法少女となり暴れ回り、貴衣は幼馴染のつくねとともに学校を脱出するも、すでに町は地獄と化していた。
「別冊少年チャンピオン」で2017年9月号まで連載された作品です。グロい作品が苦手な方はご注意を。
過去や未来、パラレルワールドなどが入り組み、ただのパニックホラーかと思いきやとても複雑な物語でした。貴衣とつくねに、幸せな未来はおとずれるのでしょうか……?
ドタバタ劇の行く末は?
『ハヤテのごとく!』
全52巻
畑健二郎(著)、小学館
両親が失踪し、借金返済のためにヤクザに売り飛ばされてしまったハヤテ。ヤクザに追われることになったハヤテは、ある日大富豪のお嬢様・ナギと出会う。ナギを誘拐して身代金を要求しようとするが……。
「週刊少年サンデー」で2017年20号まで13年間連載されました。非常に名残惜しい。
ハヤテの誘拐の言葉を、愛の告白だと勘違いしたナギ。そしてその勘違いによって、ハヤテはナギの執事として雇われることになります。
勘違いから始まった2人の物語もついに終わってしまいました。非常にスッキリと納得のいく終わり方でしたが、やはり終わってしまうのは寂しいですね……。
会話をする、だけ?
『セトウツミ』
既刊7巻
此元和津也(著)、秋田書店
関西の高校生、瀬戸と内海が川辺で淡々と会話をする物語。
「別冊少年チャンピオン」で、2017年12月号まで連載されました。2016年には実写映画化、2017年には実写ドラマ化しています。
淡々としていながらその会話の内容は非常に秀逸で、くすっと笑ってしまう作品です。
最後の2話で展開は大きく変わります。今までの会話のやり取りは、ここに繋がるのか! と衝撃を受け、今までの会話を読み返しました。
非常にテンポよく読めますよ。
人でない異形のモノが大活躍!
『エリア51』
全15巻
久正人(著)、新潮社
ドラゴンやゴブリンのような人でない異形の生き物と、表の世界にいられなくなったワケありの人間を隔離したアメリカ51番目の州「エリア51」。河童のキシロ―とともに探偵業を営む真鯉徳子(通称・マッコイ)のもとには、さまざまな事件が舞い込んできて……。
「月刊コミック@バンチ」で2017年9月号まで連載されたアクションが光る作品です。独特でアートなイラストと世界観に引き込まれました。
本作は、探偵としてマッコイとキシローがやっかいな事件を解決していきながら、己のすべてを奪ったモノを追うマッコイの壮絶な復讐劇です。
最後は復讐の標的と戦うことに。マッコイの運命やいかに……。
待っているのは驚きのラスト!
『マギ』
全37巻
大高忍(著)、小学館
世界を旅する少年・アラジンは、オアシス都市ウータンでライラとサアサと出会う。ライラとサアサは仲の良い友達だったが、ライラが盗賊団の1人だったことがバレてしまい……。
「週刊少年サンデー」で2017年46号まで8年間連載されました。
王となる者を選び、導く魔法使い「マギ」の1人であるアラジン、元バルバッド第三王子のアリババ、元奴隷のモルジアナが出会い、旅する物語。
最後は「えっ?」というちょっと驚きの展開が待っていました。どんな最後を迎えるのか、ぜひ読んで確認してみてくださいね。
卓球少年の熱い戦い!
『少年ラケット』
全13巻
掛丸翔(著)、秋田書店
何をしてもパッとしないイチローは、野球部の練習試合でヨルゲンに出会う。ヨルゲンが言うには、イチローは火事で過去の記憶をなくしているらしい。翌日、過去のことを話してやるというヨルゲンに、地下卓球場に呼び出されるが……?
天才卓球少年と呼ばれるヨルゲンと出会ったことで卓球部に入部することに。記憶を失っているため卓球のルールも覚えていなかったイチローですが、もともと持っていた技術を身体が覚えており、どんどん強くなる過程が描かれます。
イチロー初の公式戦・春季大会で絶体絶命の森原中卓球部は、ヨルゲンのいる強豪・紫王館中と戦えるのでしょうか?
大切な人のために決意した復讐の行方は……。
『ウロボロス 警察ヲ裁クハ我ニアリ』
全24巻
神崎裕也(著)、新潮社
孤児だったイクオと竜哉は、小学生のときに、家族のように大切な存在だった柏葉結子を何者かに殺されてしまう。事件を隠ぺいした警察組織の男に復讐するため、イクオは刑事に、竜哉はヤクザになる。
「週刊コミックバンチ」から「月刊コミック@バンチ」に移行し、2017年2月号で完結。2015年には小栗旬さん・生田斗真さん主演で実写ドラマ化されました。
イクオと竜哉が長年探し続けてきた男の正体がついに判明します。ところが新たな事実をその男に突き付けられたことで動揺してしまい……。
ドラマとは違う結末となっていますので、ドラマを見た方でも楽しめる最終回です。
新たな次回作に期待!
ずっと読んでいた作品が完結してしまうと寂しいですね……。
もし途中で読むのをやめてしまったという作品があれば、もう一度読んでみるのもおすすめです。新しい発見があるかもしれません。
作者の方々の新しい作品にも期待です!
あの有名作の最終回、どうなったか知っていますか?