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ドラマ化もされた不朽の名作。小説『アルジャーノンに花束を』とは?



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アルジャーノンに花束を(新版)

ダニエル・キイス(著者),小尾芙佐(訳者)
ハヤカワ文庫NV
発売日: 2015/03/13

 

 

『アルジャーノンに花束を』あらすじ

知的障害を持つチャーリイ・ゴードン。彼は32歳になっても幼児レベルの知能しかないパン屋の店員だが、心優しい青年だった。ある日、開発されたばかりの知的能力を向上させる脳手術を受け、チャーリイはIQ68から185の天才になるが…。

 

知能と感情の間で揺れるチャーリイ

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賢くなりたいと願っていた主人公・チャーリイは夢が叶い、IQ185という天才になりますが、知能の急激な上昇に反し、チャーリイの感情は幼いまま。天才的な知能と幼い感情というアンバランスさに苦しむことになります。

そんなチャーリイの苦悩の日々を、彼自身の視点からの経過報告という形式で綴られたのが、本書『アルジャーノンに花束を』です。

著者・ダニエル・キイス氏は、大学時代に書き留めたメモを見つけ、それを元に本書を執筆したそうです。1959年に中編小説として発表し、翌1960年にヒューゴー賞を受賞。1966年には長編に改作され、ネビュラ賞も受賞しています。また、1968年にはアメリカで映画化。その後、カナダとフランスでも映画化されています。2002年には、日本でもユースケ・サンタマリアさん主演でテレビドラマ化。さらに、2015年には一部変更があるものの、山下智久さん主演で再度テレビドラマ化されています。

 

チャーリイはキイス氏だった?

キイス氏は本書で脚光を浴びたこともあり、彼にとっても大切な作品のようで、後に自伝『アルジャーノン、チャーリイ、そして私』を執筆。実際、キイス氏は「チャーリイ・ゴードンは私です」と述べています。本書『アルジャーノンに花束を』の主人公・チャーリイはパン職人として働いていますが、これはキイス氏がかつてパン職人見習いやウェイターとして働いていた頃の経験に基づいて執筆したそうです。

本書ではチャーリイのIQの変化にともない彼の表現力も変化していきます。その変化を字面で感じることができるのも興味深いところです。

■今回ご紹介した書籍
アルジャーノンに花束を
ダニエル・キイス(著者),小尾芙佐(訳者),ハヤカワ文庫NV

 

2017年は、ダニエル・キイス氏生誕90周年の節目の年です。
荻田浩一氏が脚本・演出を手掛けたミュージカル「アルジャーノンに花束を」が、2006年の初演、そして2014年の再演を経て、今年3月、3回目の上演がされました。

テレビドラマ化、ミュージカル化と、今でも根強い人気を誇る『アルジャーノンに花束を』のように、海外の文学作品も名作揃いです。
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タイトルは知っていても読んだことのない作品、そして全く知らなかった作品まで、新たな作品との出会いがあるかもしれません♪

ライター

アオノ
アオノ
本と芝居とミュージカルが好き。小説と児童書が特に好きです。週末の楽しみは、劇場へ行くこと。舞台を観るため各地へ飛び回るアラサ―女子です。