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女子会が意味するものとは…?『ナイルパーチの女子会』のあらすじ・感想


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『ナイルパーチの女子会』

柚木麻子(著)
文藝春秋
発売日: 2015/03/01

 

 

『ナイルパーチの女子会』のあらすじ

大企業に勤める美人キャリアウーマンである主人公・栄利子のコンプレックスは、女友達がいないこと。ある日栄利子は、愛読している主婦ブログの筆者・翔子とひょんなことで知り合います。2人はどんどん親しくなってゆきますが、ちょっとしたことがきっかけで2人の関係は思わぬ方向に…。

 

女性同士の関係の果てにあるものは…

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『ナイルパーチの女子会』は、女社会独特の人間関係を描く長編小説です。作者は、女性の心理描写に定評のある柚木麻子さん。この作品で山本周五郎賞を受賞しています。

柚木麻子さんといえばテレビドラマ化された『ランチのアッコちゃん』が有名ですが、本作はその対極にあるような物語。アッコちゃんが「読むと元気になる」例えるなら白の物語だとすれば、ナイルパーチは「読後に深く考えさせられる」黒の物語と言えるでしょう。

主人公である栄利子や翔子、そして物語に登場する女性たちはみんな、どこか壊れたような、異常とも言える考え方を持っています。彼女たちの破たんした言動には、きっとビックリさせられますよ。

しかしそんな中にもなぜか「私の中にも、こんな面あるかも」「こういう人、いるよね」のような、人間あるあるを感じてしまうのが本作の面白いところなのです。

 

女性の内面を描く

女性独特の心理を巧みにえぐる、洞察力に優れた繊細な描写。「女って怖い…!」と恐ろしさすら感じつつ、それでも話の先が気になって、ラストまで一気に読んでしまいます。

適切な距離を置いた人づきあいって難しい。女同士ならなおさら。そんなドロドロを体験しつくした先にあるものを見せてくれるのが、この一冊です。

 

■今回ご紹介した書籍
ナイルパーチの女子会
柚木麻子(著)、文藝春秋